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差別感情の哲学 講談社学術文庫2282
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2015/02/11 |
| JAN | 9784062922821 |

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差別感情の哲学
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差別感情の哲学
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商品レビュー
4.4
20件のお客様レビュー
人間の心のうちに潜む差別感情について、哲学的に考察した一冊。差別問題を考えるにあたって、必読である。 外形的制度による差別が廃されて尚、差別問題が一向に解消しない要因を人間の心に求め、「不快」「嫌悪」「軽蔑」「恐怖」などの感情を丹念に分析する試みが興味深かった。他者への否定的感...
人間の心のうちに潜む差別感情について、哲学的に考察した一冊。差別問題を考えるにあたって、必読である。 外形的制度による差別が廃されて尚、差別問題が一向に解消しない要因を人間の心に求め、「不快」「嫌悪」「軽蔑」「恐怖」などの感情を丹念に分析する試みが興味深かった。他者への否定的感情及び自己への肯定的感情が絡み合い、差別感情が作り上げられていくということが理解できた。 著者は、人間が差別感情を抱くこと自体は自然であり、寧ろそうした感情の統制に走るべきではないと示している。それを前提とした上で、如何に差別感情に自己が向き合うかを問うているスタンスに共感した。 著者が差別感情への対処において、カントの最高善を持ち出している点が白眉である。誠実性を基盤とした他者の幸福追求という立場を目指すことが、問題解決の一助になると感じた。 最後に、著者が再三言及している「自己批判精神」と「繊細な精神」を併せ持ち、物事を理解し判断する姿勢が肝要である。
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昨今、「差別」を巡る言説はその数を増やし、社会は差別を根絶する方向へ(徐々に、時には逆行しつつも)向かっているように感じる。政治的、社会的な運動はその顕著な例だろう。こうした傾向に対して、例え保守的なイデオロギーを内面化しておらずとも、違和感を感じるものは少なくないのではないか。...
昨今、「差別」を巡る言説はその数を増やし、社会は差別を根絶する方向へ(徐々に、時には逆行しつつも)向かっているように感じる。政治的、社会的な運動はその顕著な例だろう。こうした傾向に対して、例え保守的なイデオロギーを内面化しておらずとも、違和感を感じるものは少なくないのではないか。すなわち、そうした運動によって差別は本当に解消されるものなのか、寧ろそうした耳障りの良い言説の中で排除されている者がいるのではないか、という問題がここで浮かび上がる。 差別とは、制度的な改革によって完全に解消されることはなく、ともすれば我々の認識、ひいてはあらゆる行為にまで根付いたものではないか。 筆者は、このような忌まわしくも根源的なものである「差別」に対し、仕方のないものであるとして温存せざるを得ないと考えるのでなく、我々の認識から「差別的」なものを機械的に排除するディストピア的な世界を描くわけでもなく、また「差別」の根深さに絶望して社会から逃れ隠遁することを説くわけでもない。そうではなく、我々が「差別」と本質的に結びついていることを認めた上で、それでも我々がこの社会で少しでも善く在るためにはどのようにすべきかを真摯に捉えようとしている。 本書は、差別の問題に関心がある者だけでなく、差別の問題を巡る議論に違和感を覚える者にも勧めたい良書である。 (なお、本書を読み進める中で筆者の用いる具体例や表現に違和感を感じる者もいるかと思われるが、そうした場合は、なぜ自分がそれに対して違和感を感じるのかを本書の議論に関連させて考えると良いかと思われる。)
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現代は他者に対してのみならず自己への嫌悪感に対する態度が非常に悪い気がする。否認したり、相対的な価値観に無理やり迎合したりしている。他者への嫌悪感が差別へつながっていずれは排斥運動につながるとしたら、自己への嫌悪感についても同様なことが起こるだろう。
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