老人たちの裏社会

新郷由起(著者)

• 販売会社／発売会社: 宝島社
• 発売年月日: 2015/02/01
• JAN: 9784800236487

商品レビュー

2021/01/22

長寿大国ニッポン
その陰で長生きしている老人たちの間で万引き、暴行、ストーカー、売春など…多くのトラブルや犯罪が巻き起こっている。「長生き」は日本人に何をもたらしたのか？を追求したドキュメント

この本の著者は取材するうちに老人ストーカーに遭ったりしたとのこと

あまりにも生生しい内容の本なので賛否もあるかもしれないけど…私には興味深かった。
というのも、私も以前、老人にストーカーされたことがあるので他人ごとには思えなかった~（もうそれはそれはものすごい恐怖でした）

老人だから丸くなるとか、人生達観したとか、人格者だとは限らない。
今の時代、年を取るということはその人の人生や本性がむき出しになっていくということだと思う。
「もう死ぬから」を旗印にしてやりたい放題の無法ものになる人も多い

一体いつからこんな風に「自由」をはき違えた本能ムキダシのダメな大人が多くなったのか？
長寿国ニッポンの深淵が「老人の暴走」ってね～

もう「イマドキのワカイモンは～」なんて嘆く年寄りじゃなくて「イマドキの年寄りは～」って嘆くワカモンが多くなってくるんじゃないかしらん？

2018/10/28

2016年78冊目。
高寿命化し、少子化により高齢者社会へ向かっている日本。
そこで何が起こっているのか？
老人たちによる
・万引き
・ストーカー
・暴行/DV
・売春
・ホームレス
・孤独死
・生き地獄化する余生
のテーマで現場取材。いやー、老人の実態はすごいです。
心を満たすために生活に困っていないのに万引きに走る老人、相手が自分に気があると勘違いし女性を追いかける老人、定年後うちにいることで行き場のない心から家庭内暴行に及ぶ老人など。
うーん、自分もこれから歳をとっていく中、気をつけなきゃいけないなーと感じさせてくれる一冊でした。

2018/10/14

万引き、ストーカー、暴行・DV、売春、ホームレス、孤立死、生き地獄化していく余生の章にわかれている老人についての実情を書いている本です。

長生きできてしまう時代に加えて精神的にも前時代とは違うようです。
性的にも開放的な人がいるのは驚きでした。

全編を通すと根底にあるのは孤独、孤立のような気がします。
人との関わりたいくせに下手くそ。
そこは私にも当てはまります。

金銭的にも人間的にも余裕ある人になりたいです。