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花鬼扉の境目屋さん(4) ゼノンC
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花鬼扉の境目屋さん(4) ゼノンC

オイカワマコ(著者)

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花鬼扉の境目屋さん(4) ゼノンC

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店
発売年月日 2015/02/20
JAN 9784199802539

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花鬼扉の境目屋さん(4)

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2015/06/01

小さくはないショックが、今、確かに、私の胸ん中にあるな、うん 決して完璧じゃない、一人の優しさと強さの両方を兼ね備えた心の持ち主である青年が、当人(妖怪だから当妖?)にしか分からない悩みを持つ妖怪と人間世界の架け橋になろう、と奮闘する、この温かなストーリーをもっともっと読みたかっ...

小さくはないショックが、今、確かに、私の胸ん中にあるな、うん 決して完璧じゃない、一人の優しさと強さの両方を兼ね備えた心の持ち主である青年が、当人(妖怪だから当妖?)にしか分からない悩みを持つ妖怪と人間世界の架け橋になろう、と奮闘する、この温かなストーリーをもっともっと読みたかった 巻を重ねるごとに、オイカワ先生の良くない緊張が解れ、巧く肩の力を抜ける事で、画からは目に付く雑さが少なくなり、話も丸みが帯びてきて、五巻では殿堂入りだな、と思っていたので、この四巻で幕引きになってしまうのはショック だが、だからと言って、文句がある訳じゃない そのショックを薄めてくれるだけの内容であり、最終回でもあった。これを読んで、ケチをつけるほど、私も一漫画読みとして腐っちゃいない 孤者異(こわい)がお腹だけでなく心の飢えまで満たしてくれる美味しい物を見つける『空腹の穴』、実に世話になった妖怪が一堂に会し、改めて感謝の気持ちを強くする『百鬼夜会』、人の心には美しさと汚さが共に混ざり、自分の耳が自分にとって都合の良い事しか聞いていなかった事を覚が気付かされる『人間の本性』、他人を歪んだ運命に巻き込む事でしか救われない己らの宿命を変えようともがき、命の大切さを学び、これまでとは違った意味で前を向いて歩き出す七人ミサキを語る『死の螺旋』、そして、一匹の若狐が自分がどれだけ周囲に甘やかされ、一人では何も出来ない事を思い知り、そんな自分に他人が厳しく接してくれることがどれだけ恵まれている事か、も気付く『キラキラしたもの』 どの話もハッとさせられ、心を癒されたが、やはり、この巻で特にストライクゾーンど真ん中だったのは、実の協力に加え、当人の努力も功を奏し、幼稚園の先生に無事、就けた鬼の青年が受け持っている少女に求婚される『おませな恋』だった 年齢も人種も懸け離れすぎていて、思わず、反対どころか応援したくなる、この恋路、この後、どうなっていくんだろ。凄ェ気になっちゃうんだが 最終巻を読んで、改めて、この『花鬼扉の境目屋さん』の魅力について考えようか まず、ストーリーはとても魅力的だ。以前にも述べたが、妖怪らのデザイン、これもオリジナリティが盛り込まれていて、好印象を抱ける 加えて、主人公である実の性格も、読み手に共感を強く抱かせる理由だろう 何と言うのか、実は危なっかしいのだ 自分の『境目屋』としての信念に忠実なのはいいが、自分の下した決断が起こす結果で自分が傷付いた時、周囲の者が深く哀しみ、強く怒りを露わにする、それを知っていながらも、無茶をしてしまう、そんな真っ直ぐすぎる性格、そこが彼の強さであり、弱点でもある。だからこそ、読み手は妖怪の為に自分が出来る事を全力で努める彼を好ましく思えるのだ しつこい、と言われそうだが、やはり、ショックだな、終わってしまったのは その分、次回作、とても楽しみだ。また、この『花鬼扉の境目屋さん』のような、ハートウォーミングなファンタジー要素がたっぷりな作品、可能なら、人間と妖怪のラブコメも嬉しいが、あえて、幻想的な面を完全に取っ払った、現実的だからこそ胸を温かくする学園コメディにも挑戦して欲しい気もする この台詞を引用に選んだのは、実の、その使い方を誤れば人の世界を壊してしまう力を持っている妖怪たちの人生にしっかりと関わり、彼らの居場所をここに作る手助けをする、そんな境目屋としての信念を特に強く感じさせてくれるモノなので。自分が気付いていない、心の光を見つけてくれる誰かが傍にいる、それはとっても幸せな事じゃないだろうか

Posted by ブクログ

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