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沖縄の不都合な真実 新潮新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2015/01/01 |
JAN | 9784106106019 |
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沖縄の不都合な真実
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沖縄の不都合な真実
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沖縄戦が終結して79年目を迎えた。沖縄戦は太平洋戦争に於いてアメリカ軍が本土決戦に挑む前の前哨戦的な位置付けにあり、日本側から見れば本土決戦迄の時間稼ぎ的な要素があったと言われる。それまでの太平洋を囲む様々な闘いで、軍艦も兵力も削られ続けた日本。本土は生産力も兵力も準備が追いつか...
沖縄戦が終結して79年目を迎えた。沖縄戦は太平洋戦争に於いてアメリカ軍が本土決戦に挑む前の前哨戦的な位置付けにあり、日本側から見れば本土決戦迄の時間稼ぎ的な要素があったと言われる。それまでの太平洋を囲む様々な闘いで、軍艦も兵力も削られ続けた日本。本土は生産力も兵力も準備が追いつかず、やがては攻め入ってくるアメリカ軍に対抗する準備が儘ならぬ中で、1日でも多く沖縄に釘付けする事が日本側の使命とされた戦い。アメリカ側の作戦名『アイスバーグ作戦』はその名の由来は解らないが、それまでの太平洋一帯で繰り広げられた様々な闘いでから得られた教訓をこの沖縄が天王山とばかりに集大成的な意味合いを込めたのか、それとも氷の様に打ち砕いた先に、日本本土を打ち砕こうとしたのか。対する日本も陸軍と海軍陸戦隊合わせ9万以上の兵力を終結させて迎え撃った。少しでも長く足止めするには、それまでの島嶼戦で常套手段となっていた水際で迎え撃つ作戦を止め、沖縄の地下にに古くからめぐらされた地下洞窟を巧みに利用しつつ有意な地形で持久作戦を採用した日本軍。結果的には南部撤退により逃げ惑う民間人をも大量に巻き添えにしつつ、悪戯に戦闘を長引かせて損害を拡大させたなど後世評価は二分される。また沖縄県民は子供から老人まで、特に中学生以上は弾薬運びや負傷兵の手当てに狩り出され、洞窟での集団自決など地獄の様相を見せる。ひめゆり部隊、鉄血勤皇隊など多数書籍でその悲劇は語り継がれている。 本書はその様な悲惨な歴史を経て、今も残り続ける米軍基地の問題を取り挙げ、今後将来の沖縄のあるべき姿について言及している。辺野古への移設を決定した当時の民主党鳩山政権。今も埋め立てが進む海岸線の工事、それに絡む地元土建企業や全国最下位の平均収入に対して収入格差が広がる沖縄県公務員の問題。基地から得られる土地の借地料や投入される国庫からの援助資金。様々な利権や力関係が泥沼の様に底なしの混乱を招いている。果たして沖縄から基地を無くすべきか、それとも基地と共に歩む方が県民にとって良いのか。本書は立場的には前者の基地を無くす事を主張するが、沖縄の公的な立場から出される様な、偏った基地の不公平感を無くすべきとか、ジュゴンの生息地が失われるといった自然破壊の問題、アメリカ軍が居ることによる治安悪化などの問題とは関係ない主張となっている。何故なら基地の数や危険性、騒音問題などは余程厚木の方が酷い状況ではあるし、雇用問題において本心から全沖縄県民が出ていって欲しいとは考えていないのではないか、という他の書籍とは一線を画す内容となっている。その最大のポイントは国民の税金が沖縄に投下され続けることは、国民全体の不利益であることばかりか、沖縄県側が基地がない方が得られるはずと主張する9000億以上の利益が本当に上がるなら、それに任せれば良いという立場をとる。現在も毎年3,000億近くの補助金などが沖縄に流れ、一部建設事業者や土地所有者、そして公務員に流れていく歪な構造を明らかにする。その上で、本来はあり得ないと言いながらも、沖縄側が主張する9,000億の利益(中間取引金額が累積されている問題は指摘しつつも)が沖縄を潤すなら、任せればよいとの立場になると考えられる。 民間人軍人合わせて18万以上の死傷者を出した沖縄戦。現在もなおアメリカ軍が大量に駐屯し、海を挟んだ向こう、アジアの龍中国に睨みを効かせる。軍事的には沖縄でなくとも牽制効果は発揮できる様だが、そうした地域的な牽制の意味での軍事力を確保しつつ、沖縄の自然や文化を最大限に活かした観光事業などで、沖縄自身が自律的な経済発展を成し遂げられるなら撤退も一つの選択肢であると考える。沖縄県民自身がオール沖縄の一括りにされる事をどの様に考えているか、戦争世代が居なくなりつつも、祖父母や親から語り継がれてきた沖縄の惨事をどう捉え、どの様な道を若者たちが選択するか。沖縄県民自身しか答えは出せない。 基地問題を語りながらも、沖縄の奥深くに潜む様々な構造的問題を明らかにし、県民自身に答えを問う一冊である。
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基地の巨額な振興資金、基地被害としての格差と貧困、米国による沖縄ナショナリズムの醸成、全基地返還による経済効果試算の非合理さなど、不都合な事実たち。一番怖かったのは、沖縄の政治家が容易に「県民の総意」と発言すること。実際、普天間基地の辺野古移設に関しては、容認派・反対派はほぼ真っ...
基地の巨額な振興資金、基地被害としての格差と貧困、米国による沖縄ナショナリズムの醸成、全基地返還による経済効果試算の非合理さなど、不都合な事実たち。一番怖かったのは、沖縄の政治家が容易に「県民の総意」と発言すること。実際、普天間基地の辺野古移設に関しては、容認派・反対派はほぼ真っ二つ。民主主義の対極にある異論は認めない風潮、更にはヘイトスピーチ現象に見られた沖縄と日本間のナショナリズム衝突が、事の本質をどんどんボヤかしていきそう。今、百田尚樹氏の発言も話題ですし、これを機に沖縄問題を知りたい方に是非。
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本著を読むと沖縄という地域がいかに悪しき意味で「中国的」かがわかる。すなわち、政官財の癒着、権力べったりのマスコミ、歴史的に見た士族(つまり役人)の割合の多さと庶民との格差、琉球大サークルによる支配、等々。県内の格差状況に関してのシビアな分析もタイトルにふさわしい。
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