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鉄砲をすてた日本人 日本史に学ぶ軍縮
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 紀伊國屋書店 |
発売年月日 | 1984/06/08 |
JAN | 9784314004329 |
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鉄砲をすてた日本人
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鉄砲をすてた日本人
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商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
なかなか面白い内容だった。でも感動の要素はないので、自己基準で星四つ。 著者も前書きで述べているように、本書は歴史的な記述ではなく、日本人が鉄砲を捨てたという歴史に軍縮の見本と人類の希望を見いだす、という内容。日本人としてはちょっとくすぐったい持ち上げ方だが、歴史的な記述も読者として大いに学べて面白かった。 下記に付箋を貼った個所の要約を載せる: 20:戦国期に日本人が所有していた鉄砲は、当時のヨーロッパのどの国の鉄砲の数よりも多かった。 22:種子島時堯(ときたか)が一丁千両で購入した火縄銃は、十年後の日本で一丁二両で売られるようになった。当時優秀な職人が一日に六両で雇えた。 ウインチェスター銃を例えば一丁一万ドルで売られていたものが、一丁二十ドルに下落するほどの衝撃。 60:日本では武士階級は人工の8パーセントほど。イギリスでは騎士階級は0.6%ほど。ヨーロッパのどの国でも騎士階級は1%を超える国はない。 119:幕末の欧米人は日本に来て後進国ではなかったことに驚いた。ボストンの学者モースは東京の死亡率がボストンの脂肪率より低いので驚いた。 (その他場所失念)欧州諸国を除き、戦国期で同時期に銃を大量生産し得た国は日本だけ。 日本はヨーロッパに銃を輸出していた。 1984年6月第1刷 紀伊国屋書店
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著者は「日本語はわからない」と公言しているが、翻訳や日本人研究者の協力や図版(浮世絵や挿絵など)の分析などにより、「江戸時代に日本は、世界史に例のない“従来の伝統より新たに導入され成果を挙げた強力な武器の自発的放棄”を成し遂げた」と論証している。欧州大陸を制覇したナポレオンが島流しになったことは知られていたが、その想像図では番兵が槍を持っている、銃を想像できなかったのだろう。戦国時代には鉄砲の製造能力で刀鍛冶の転業によりおそらく世界一だったのに。火薬製造や射撃術も教科書が作られていた。大阪城攻略の一助となった大砲を放棄したのは、絶大な破壊能力を恐れた徳川政権の秘密化方針だったが、鉄砲を武士の武器としては廃れさせたのは、「道徳的に劣る」とする“意地、沽券”だったらしい。 あまり「核軍縮が切実に求められている現代への重大な教訓」とベタ褒めされるので気恥ずかしいぐらい。
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