イラストで読む「芸術家列伝」ミケランジェロとヴァザーリ

古玉かりほ(編者), 古山浩一

• 販売会社／発売会社: 芸術新聞社
• 発売年月日: 2014/11/25
• JAN: 9784875864172

商品レビュー

2024/05/30

ジョルジョ・ヴァザーリの「芸術家列伝」の中から、ミケランジェロに関する部分のみ抜粋し、わかりやすく現代語訳したもの。個性的なイラストが随所にちりばめられ、クスリとさせられる。

著者もあとがきに書いているが、ヴァザーリがミケランジェロを慕っているあまり、ミケランジェロの情けない部分にあまり触れないようにしているのが面白い。そのあたりはコラムなどで補われているが、ミケランジェロもメディチ家に世話になっておきながら裏切ったり、自分の身が危うくなるとすぐに逃げ出す癖があったりと、なかなか人間臭い一面も持ち合わせている。

誰もが知る大天才ミケランジェロ。作品も見知ったものが多いが、彼の人生に沿って個々の作品がどういった背景を持って作られたものなのかを通覧する機会はあまりなかったので、新鮮な驚きを持って読むことができた。文章はとても読みやすいが、情報量は十分。読んだあとはミケランジェロのこともヴァザーリのことも、もっと好きになる。

2016/03/28

イタリア旅行以来、にわかルネサンスブーム中笑 芸術作品への造詣はないんだけど、作品が作られた背景を知るのが楽しい。500年も前の人びとが何を考えて生きていたのかが、まるでついこの前の出来事みたいなエピソードと共に描かれていて、面白いです。ボッティチェリ編も読みたいなー。

2015/05/13

借りたもの。
ヴァザーリ『芸術家列伝』にあるルネサンス期の画家を師弟の関係からピックアップし、読みやすくした本。
著者と、その師であるミケランジェロを特集。
古山浩一氏による、粗く味のあるイラストと関西弁の添え書きと共に、非常にわかりやすい文章でルネサンスの大まかな流れと、ミケランジェロの創作活動を読む。
華美で激動の時代であった中で、天賦の才能を惜しみなく発揮していた“神のごとき”ミケランジェロ。
万能人と言われたレオナルドに劣らないその意欲に感嘆してしまう。