信じつつ祈りつつ ボンヘッファー短章366日

小池創造

• 販売会社／発売会社: 新教出版社
• 発売年月日: 1997/08/05
• JAN: 9784400503194

商品レビュー

2019/10/29

珠玉の瞑想言葉の数々。短い言葉が深い洞察につなげさせてくれる。「共に生きる生活」に限らず、多くの著作から集めた言葉は決して難しい言葉はないが、深く考えさせる。中には次のような分からない意味もあったが、「何？」とこれまた考えさせるもの。
(6/8)成功する教会は,正直言って, とても信じる教会とは言いがたい。
以下、引用する。カッコ内は日付。
(1/20) 正しい言葉は,沈黙から生じる。そして正しい沈黙は,言葉から生じる。
(1/21)神の御前で沈黙するには, 労働と修練が必要である。沈黙は,神の御言葉集に対して自らをさらけ出す日々の勇気と,御言葉によって方向付けを与えられる勇気とを必要とする。また,神の愛を喜ぶ日々のすがすがしさが必要である。
(2/13)われわれが挫折する, その時こそ, 神は信じがたいほど近くいます時であり, 絶対に遠く離離れたもう時ではない。
(2/16)キリスト者は不正を耐え忍ぶことで傷つくことはないが、不正を行えば傷つく。
(7/22)われわれは, 黙想する時, 言葉をもって考えたり、 祈ったりしようと努力する必要はない。ひたすら聞くことからのみ出てくる沈黙の思いと祈りとは, しばしばより有益なものとなりうるものである。
(7/29)人間の力は祈りである。祈ることは, 神から出てくる息を呼吸することである。祈ることは,神に向かって自分の本心を打ち明けることにほかならない。
(8/10) 宗教をセンチメンタルなものと取りちがえるなら, それは重大かつ命取りになりかねない誤謬である。宗教は仕事である。そしておそらく人間がなしうる最も重大な、そして確かに最も聖なる仕事である。
(9/9)キリスト者であるとは, ある特定の仕方で宗教的であるとか,また何らかの方法論に基づいて自分を何か(罪人·悔いる者·あるいは聖者)に仕立て上げるようなことではない。そうではなく、キリスト者であるとは、すなわち,人間であることだ。キリストは、われわれのうちに一つの人間類型ではなく、 ひとりの人間を造られるのである。