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口のなかの小鳥たち アルゼンチン編 はじめて出逢う世界のおはなし
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 東宣出版 |
発売年月日 | 2014/10/01 |
JAN | 9784885880834 |
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口のなかの小鳥たち
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商品レビュー
4.5
4件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アルゼンチンの作家、サマンタ・シュウェブリンの短編集。国書刊行会のスパニッシュホラーシリーズ、マリアーナ・エンリケス「寝煙草の危険」で紹介されていたため購入。河出書房新社から「七つのからっぽな家」も出ている。 ショートな作品が多く。他の小説の合間合間に少しずつ読める。結論を読者に委ねる様な作風か。幻想小説、ホラー、文芸などジャンルも様々。以下、作品別の感想。 ○イルマン 妻がいないと何もできない、背の低いコックの話。結構狂気。 ○蝶 ★おすすめ 短いながらも幻想的、かつ物凄く不気味で後味が悪い作品。 ○保存期間 色々考えると非常にキツい。出産を遅らせるために種子で保存する女性の話。ということが最後にわかる。ちょっと近未来ちっくな話。 ○穴掘り男 マジでわからない。軒先に穴掘ってる男がいる話。自分以外は当然のことのように受け入れてて。なんとも言えず不気味。他の方の感想を読んで、墓穴を匂わせていることを理解した。 ○サンタがうちで寝ている ★おすすめ 子供の視点から、あるクリスマスの出来事について。いや、結構な地獄笑。でもユーモアたっぷりに描かれて。 ○口のなかの小鳥たち 愛する娘が生きた小鳥しか口にしなくなったら、父としてどうするか。今までどおり愛せるか。そんなことを投げかけているのかどうかわからないけど笑。お前は小鳥を食うのか、サラ。そうなの、パパ。いや、カオスだけど好き。 ○最後の一周 ★おすすめ 凄く短いが、なんか切ない。メリーゴーランドが回るごとに歳をとるのか、記憶が過去から今に追いつくのか。どちらにせよ、終着が非常に切ない。 ○人魚男 兄に束縛される妹が、人魚の男に惹かれる話。 さりげなく、当然のように人魚男が出てくる。でも幻かどうかわからない。なんであれ、自分の気持ちと向き合うために必要なのだろうか。 ○疫病のごとく ★おすすめ 貧困の極みのような村を訪れた政府の職員の話。子供に砂糖を与えるという、意識しなければまだ耐えられたのに、幸せだったのに、自分勝手な余計なことをしてしまった者の話。 ○ものごとの尺度 金持ちの息子がおもちゃ屋を手伝う話。うーん。。。本当にそれだけで難しい。 ○弟のバルテル ★おすすめ 弟の鬱病が進行するにつれ、周りのみんなが幸せになる。南米の小説に多い呪術的な色が濃い話。ラストの不安感がたまらない。 ○地の底 ★おすすめ 穴を掘っていた村の子供達が、ある日を境に消える。親たちは村中を掘り返し。非常に不気味で狂気で、ホラー寄りな作品。 ○アスファルトに頭を叩きつけろ 文学的で芸術的な話。ストレスの吐き出し方って人それぞれで、アスファルトに他人の頭を叩きつける芸術家がいても良いと思う。 ○スピードを失って 短めな話。得意なことができなくなるのは、死期が近い印。ラストが良い。 ○草原地帯 何かを探している夫婦。ある日、″アレ″を捕まえた夫婦と知り合い、会いに行く。生き物なのか、精霊の様なものなのか。最後までわからないが、それを取り合う人間の醜さの怖さを描いたもの。
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幻想小説系短編小説fromアルゼンチン。2番目に収録されている、たった3ページの短編『蝶』がキレッキレで鳥肌立った。表題作は始め一体どういう話なんだろう?と思ったけれど、父親にとって娘というのは理解のできない化け物のようなもの、ということなのかな…。他にも『弟のバルテル』『人魚男...
幻想小説系短編小説fromアルゼンチン。2番目に収録されている、たった3ページの短編『蝶』がキレッキレで鳥肌立った。表題作は始め一体どういう話なんだろう?と思ったけれど、父親にとって娘というのは理解のできない化け物のようなもの、ということなのかな…。他にも『弟のバルテル』『人魚男』などが好きだった。著者が現代女性なので、全部ぶっ飛んだ設定なのに、どこか深いところでは共感できてる気になる不思議な感覚。どれも明確な答えやオチをつけることなく、そこはかとなく不穏な空気を漂わせて終わる。そういうの最高に好き。
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すごい上質なホラーだ…。 「はじめて出逢う世界のおはなし」がコレだと、読んだ子どもはトラウマになるレベル。
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