猫の事務所 ミキハウスの絵本

宮沢賢治(著者), 植垣歩子

• 販売会社／発売会社: 三起商行
• 発売年月日: 2014/10/01
• JAN: 9784895881326

商品レビュー

2024/04/06

猫も好きだし猫絵本も好きだし、宮沢賢治も好きだから、どうしたってこの本も好きなのだけど…
かま猫のかわいそうさが、絵で際立ってしまって、それはお話上必要なことだし、作品にとってはプラスなんだけど、やっぱりかま猫かわいそう。表紙からして泣いてるし…
すべての猫に幸せになってほしい。だからハッピーエンド？　でいいのかな。

2023/05/02

難しい絵本。道徳授業の教材になりそう。
同僚猫達の嫉妬心と異分子への攻撃、上司猫の自己保身、嫌われると分かっているのに習性を変えられないかま猫。最後に獅子が登場し事務所を解散させるくだりは、かま猫に対しては「違う道を行け」、同僚猫達には「醜い感情は淘汰される」と暗示しているようでもある。半沢直樹的な勧善懲悪が宮沢賢治の頃は王道だったと思うから、当時でもかなり変わったおはなしかもしれない。

2023/03/14

胸が締め付けられました。

仲間はずれ
仕事を与えてもらえない
返事をしてもらえない
泣いていても無視される。

その悲しみから
解放されて
ほっとしました。

でも
かま猫は
事務所の仕事を続けたかったのかな。

宮沢賢治さんが生きていた100年くらい前も、現代と同じようなイジメがあったのかな。差別があったのかな。
科学技術が進歩しても、
人の本質は変わらないなんて（涙）

この絵本を読んでる間、
Habitの曲が頭の中をグルグルしました。
人の分類したがる習性や癖は、
差別と繋がっているのかな。

favorite sentence

✒︎とうとう昼の一時から、かま猫はしくしく泣きはじめました。そして晩方まで三時間ほど泣いたりやめたりまた泣き出したりしたのです。✒︎

✒︎かま猫だけが泣くのをやめて、まっすぐ立ちました。✒︎