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大正の后
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
発売年月日 | 2014/09/01 |
JAN | 9784569820804 |
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大正の后
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商品レビュー
4.4
7件のお客様レビュー
天皇家や皇室の在り方が大きく変わる時代の真っ只中におられたお后さま。にこにこ天皇陛下に寄り添っているだけの女性ではなかったんだなということがよくわかる。 近現代史は苦手だけど、この時代の女性たちの話はおもしろいと思う。歴史の教科書にはでてこないたくさんの思い、考え、女性にしか出来...
天皇家や皇室の在り方が大きく変わる時代の真っ只中におられたお后さま。にこにこ天皇陛下に寄り添っているだけの女性ではなかったんだなということがよくわかる。 近現代史は苦手だけど、この時代の女性たちの話はおもしろいと思う。歴史の教科書にはでてこないたくさんの思い、考え、女性にしか出来ない戦い方は素晴らしい。 ほんの100年前のことで、今の私たちの暮らしに繋がっていることが不思議に思える。
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「きっと年寄りたちは、昔の景気が忘れられないだと思います。そして若い者たちは隣国を憎むことで、仕事がないという不満を忘れたいのでしょう」 世界大戦当時の好景気を知る世代は、その再来を望んでいる。一方、若者たちは近隣諸国の人々を貶めることで、選民意識に酔っていた。 (P289) ...
「きっと年寄りたちは、昔の景気が忘れられないだと思います。そして若い者たちは隣国を憎むことで、仕事がないという不満を忘れたいのでしょう」 世界大戦当時の好景気を知る世代は、その再来を望んでいる。一方、若者たちは近隣諸国の人々を貶めることで、選民意識に酔っていた。 (P289) 皇太后が疎開しなければ、天皇は疎開するわけにはいかない。いくら息子といえども、天皇に指図はできない。その代わり、今すぐ戦争を終えてほしいという暗黙の了解を、伝えることはできる。 天皇の命が大事ならば、とにかく戦争を終えるしかないのだと、節子は自分の命をかけて、閣僚や軍人に訴え続けていた。無理は承知の上での主張だった。 (P312) 「今の戦争の原動力は、指導者ではなく、大勢の感情です。最初は南京陥落の熱狂でした。そして今は、死んだ者に申し訳ないという慙愧《ざんき》の念です。大勢の命が失われたのだから、今さら降伏などできないという、後ろ向きの感情です」 理屈は彼方に追いやられ、そんな激烈な感情だけで、殺し合いが続けられている。 (P319)
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大正天皇と貞明皇后の苦悩がよく分かりました。 近代史は分かりにくいと思っていましたが、この本を読んで改めて整理できたような気がしています。興味深かかったし、小説としても面白かったです。
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