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鬼はもとより
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2014/09/10 |
JAN | 9784198638504 |
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商品レビュー
3.9
30件のお客様レビュー
経済の破綻に悩む小藩の「藩札」 ある程度の成功は見たものの飢饉で、脱藩をすることになったある男の物語。 自分の藩は改易となってしまったが、どうしても「藩札」の活用の仕方により良い結果を産むやり方があったはずと、研究を重ね、東北の貧しい藩の立て直しに力を注ぐ話。
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一気読みでした。 初期の別名義のミステリーを除けば、青山さん名義の作品は全て読んだと思っていたのですが、この一冊を読み残していました。どちらかと言えば初期の著者の5作目、2014年の作品です。 ひょんなことから藩札導入に関わり、そこに自分の生きがいを見出した主人公・奥脇抄一郎。上...
一気読みでした。 初期の別名義のミステリーを除けば、青山さん名義の作品は全て読んだと思っていたのですが、この一冊を読み残していました。どちらかと言えば初期の著者の5作目、2014年の作品です。 ひょんなことから藩札導入に関わり、そこに自分の生きがいを見出した主人公・奥脇抄一郎。上層部が決めた増刷を拒否して脱藩したが、藩札を増刷した藩はその信頼性低下から百姓一揆を招き、幕府にとがめられて廃藩となる。江戸で浪人していた抄一郎は、やがて様々な藩から藩札の相談を受ける事を生業とするようになり、やがて奥州の貧しい島村藩の経営コンサルタントとして招かれる。 武士による藩の経済改革は、例えば『小説・上杉鷹山』など色んな作品がありますが、何かちょっと印象が違います。藩の改革は成功するのですが、とんとん拍子で上手く行き過ぎ、その説明も十分ではありません。そもそも主題の藩札よりも隠れて利益をため込んでいた商人の改易のほうが効いている様だし、そういう意味では経済小説では無いですね。 やはり一番の主題は、常に死を間近に置き、必要とあらば目的のために命を賭せる、そんな武士の生き様の様です、たとえそれが「経済」であっても。抄一郎を招いた島村藩の改革推進役・梶原清明の「鬼となった」凄まじい生き様は、読みごたえがあります。 ただ、前半多くのページを使い、最後にちゃんと回収したけれど女性をサイドストーリーも、それにかかわるどこか狭量で極端な女性論も無い方が良かったと思います。
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前半は、主人公・奥脇抄一郎が藩札掛として、成長して行く話。後半は、藩札万指南役として、北国の貧しい小藩・島村藩の経済立て直しを、三年の期限ではかる物語。前半では、抄一郎のどうしようもない姿が目立つが、後半の活躍はとてもカッコいい。また、島村藩の執政兼藩札掛・梶原清滝の生きざまが凄...
前半は、主人公・奥脇抄一郎が藩札掛として、成長して行く話。後半は、藩札万指南役として、北国の貧しい小藩・島村藩の経済立て直しを、三年の期限ではかる物語。前半では、抄一郎のどうしようもない姿が目立つが、後半の活躍はとてもカッコいい。また、島村藩の執政兼藩札掛・梶原清滝の生きざまが凄かった。
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