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未必のマクベス
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2014/09/10 |
| JAN | 9784152094803 |
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未必のマクベス
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商品レビュー
3.8
27件のお客様レビュー
「未必」は「必ずしもそうなるものではない」ことを意味するが、この言葉を見かけるのは、ほぼ例外なく、「未必の故意」の文脈だろう。広辞苑の見出し語も「未必」ではなく「未必の故意」であり、「行為者が、罪となる事実の発生を積極的に意図・希望したわけではないが、自己の行為から、発生するかも...
「未必」は「必ずしもそうなるものではない」ことを意味するが、この言葉を見かけるのは、ほぼ例外なく、「未必の故意」の文脈だろう。広辞苑の見出し語も「未必」ではなく「未必の故意」であり、「行為者が、罪となる事実の発生を積極的に意図・希望したわけではないが、自己の行為から、発生するかもしれないと思い、発生しても仕方がないと認めて、行為する心理状態。故意の一種。[広辞苑 第七版]」と定義される。 本作のうまさはまず、タイトルだろう。 「未必」は「必ずしもそうはならない」ことを指すわけだが、同時に、「そうなっても構わない」し、「そうなることに対して抗わない」ことを暗示する。 つまり、本作の主人公は、別段、マクベスに積極的になりたいわけではないが、そうなることを予期し、そうなってもよい、とどこかで思っているのである。 マクベスはもちろん、シェイクスピアの四大悲劇の1つの主人公、マクベス(参考:『シェイクスピア全集 (3) マクベス』)のことだが、よく考えると、このマクベス自身も、自ら運命を選び取ったというよりも、魔女の予言から何となくその気になって、破滅への道を進んでいったようにも見えなくもない。 総じて、人の行動は、自ら強い信念のもとに突き進むというよりも、何かに影響され、あちらへふらふら、こちらへふらふら流されながら進んでいくものなのかもしれない。人生、すべからく「未必」である、といったら、さすがに乱暴かもしれないが。 全体としては、サラリーマン巻き込まれ型クライムノベルといったところだろうか。 IT企業に勤める中井は、主に東南アジアでICカードの販売に携わっていた。同僚の伴とともに商談を成功させた優一は、澳門(マカオ)で、娼婦から謎めいた言葉を告げられる。「あなたは、王として旅を続けなくてはならない」。やがて中井は、香港の子会社の代表取締役として出向を命じられるが、その会社の実態は名目とは異なるものだった。 彼にはやや年上の恋人がいたが、一方で、忘れられない高校時代の初恋相手がいた。彼の会社の業務には、実は彼女が深く絡んでいて、その謎が徐々に明らかになっていく。 単行本で500ページと、そこそこのボリュームの作品だが、雰囲気でぐいぐい読ませていくタイプである。企業の取締役ってこんなに暇なのか?とか、暗号の設定がふわふわしていてよくわからないとか、簡単に犯罪に走り過ぎで、しかもそれがバレない点で都合が良すぎるとか、細かいことをいうといろいろあるのだが、何となくクールな雰囲気に呑まれてさらりと読まされてしまう。 そもそも、実のところ、マクベスの含意が適切なのかがよくわからない。中井の同僚が伴浩輔(ばん・こうすけ→バンクォー)だったり、恋人(≒マクベス夫人)が夢遊病者になったりと、ところどころ匂わせるところはあるのだが、かっちりと原典を踏襲しているわけではない。マクベス夫人はマクベスを唆さないし、夫人にあたる人は1人ではないようにも読める。森が動くシーンはあるのだが、マクベスを殺すのは女の腹から生まれたものではないというのも当てはまっていないと思う(いや、もしかしてこの人、帝王切開で生まれたのかな・・・? そんなエピソードあったっけ?)。 とはいえ、マクベスってどんな話だったっけなどと思いながら、物語世界をたゆたうのは悪くなく、かっちりし過ぎていないところが本作の「味」なのかもしれない。 陰の主役は、中井がしばしば飲んでいるカクテル、「キューバリブレ」(ラム・コーク)ではないかと思う。はてさて、どんな味なのか、ぜひ一度作ってみようと思っている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
会社の内情やシェイクスピアの『マクベス』に関する知識が乏しく、十分に楽しめなかった気がする。 しかし、高校時代の好きな人を何十年経っても想う主人公や、展開は面白かった。 しばらく経ってから読み返そうと思う。
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インスタとかでお勧めされていて、読んだのですが、期待した程ではなかった、ショート動画は大袈裟ですよね。何にしても…難解ミステリーですね。学のない2流私立文系卒業の自分にはオチも難しかった。
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