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べにはこべ 河出文庫
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べにはこべ 河出文庫

バロネス・オルツィ(著者), 村岡花子(訳者)

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べにはこべ 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2014/09/01
JAN 9784309464015

べにはこべ

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商品レビュー

3.5

13件のお客様レビュー

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2024/10/27

著者は、安楽椅子探偵の先駆けとも言われる『隅の老人』を書いた、ハンガリー生まれの英国女性作家。1905年発刊の本作は、宝塚の上演作品になったり、訳者は『赤毛のアン』で有名な村岡花子さんということで、てっきり女性向けラブロマンス小説かと躊躇していました。しかし、フォロワーさんお気に...

著者は、安楽椅子探偵の先駆けとも言われる『隅の老人』を書いた、ハンガリー生まれの英国女性作家。1905年発刊の本作は、宝塚の上演作品になったり、訳者は『赤毛のアン』で有名な村岡花子さんということで、てっきり女性向けラブロマンス小説かと躊躇していました。しかし、フォロワーさんお気に入りの本とのことで読んでみましたが、いい意味で期待を裏切る内容でした(natsuさんに感謝)。 時は、貴族たちが次々と断頭台に送られるフランス革命下。彼らを救い出してイギリスに逃亡させる”べにはこべ”なる秘密結社が活躍していました。ある時、イギリスのパーシイ卿に嫁いだフランスの花形女優だったマーガリートは、親同然に慕っている兄のアルマンの身の安全を保障する代わりに、その”べにはこべ”の謎の解明に協力するよう、フランス大使に脅迫されます。はたして”べにはこべ”の正体とはいかに……というストーリー。 前半は、この”べにはこべ”のヒーロー的な活躍の噂と、それに憧れつつも危機に陥らせてしまう自身を不甲斐なく思う主人公が、伏線として、過去にサンシール侯爵一家を断頭台へ送ることになった事件や、それを結婚後に夫のパーシー卿に話してからの冷めた関係などが、絡み合う人間関係などと共に語られています。転機は、16章”リッチモンド”で訪れて、そこから後半はハラハラするスリリングな進行で、終盤は驚きの展開が待っていました。そんなラストはハッピーエンドで清々しい読後感でした。また、マーガリートの愛する人を思う一途な気持ちからの行動力と苦悩に心打たれましたが、それ以上に”愚鈍な知性の持ち主”と揶揄されていたパーシー卿が実は明晰な考えと行動力の人だったことに感銘をうけましたね。今回、読むことが出来て良かったです。 それにしても、イギリス人から見たフランス人観や、ユダヤ人に対する偏見や嫌悪が半端ないことなど、当時のヨーロッパの世相の一端が垣間見れた気がして興味深かったですね。 正誤(初版) P236の14行目: もはや彼女はアルマンの上を気遣わなくなった。 ↓ もはや彼女はアルマンの身の上を気遣わなくなった。

Posted by ブクログ

2024/09/20

【あらすじ】 フランス革命下のパリ。ギロチン送りになる貴族を助けるために奔走する、イギリスからやってきた謎の秘密結社〈べにはこべ〉。 イギリス貴族に嫁いだ絶世の美女マーガリートは、愛する兄を人質に取られ〈べにはこべ〉の正体を探るよう脅される。 彼女が〈べにはこべ〉を追う中で、結婚...

【あらすじ】 フランス革命下のパリ。ギロチン送りになる貴族を助けるために奔走する、イギリスからやってきた謎の秘密結社〈べにはこべ〉。 イギリス貴族に嫁いだ絶世の美女マーガリートは、愛する兄を人質に取られ〈べにはこべ〉の正体を探るよう脅される。 彼女が〈べにはこべ〉を追う中で、結婚後に愛を失った夫パーシィが浮かび上がってくる。 【感想】 一言で言うなら「高級ハーレクインロマンス」。 名家で長身イケメンの夫パーシィが冷たく見えて、実はマーガリートに深い愛情を持っている! とか女性が好きな要素が詰まっている。 そして、文章の豊かさが素晴らしい。 上流階級の持って回った言い方や豊富な語彙が作品に彩りをもたらしてくれる。 ストーリー自体は良くも悪くも単純明快だが、イギリスやフランスの情景描写を堪能するために読んでもいいかも。

Posted by ブクログ

2024/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うーん、期待しすぎた。 期待しすぎるのはわたしの不幸のすべての原因である(なんの話?) プロメテウスが行動の前に考える人、エピメテウスが後から考える人、とするとマーガリートは何も考えない人、に見えた。思考を放棄している。 たとえ裏目に出ても、自分で考えて判断して行動して、 「誰かのために勇気をふりしぼって」進むのは女の子であってほしい、と思うのは、80年代少女小説、そのあとの代田さん翻訳のYAを読んできたせいかもしれないけれど。 時代のせいかなあ。 ゼンダ城のプリンセスはもう少しかっこいい。最後のところがとても。 私にはプリンセスとして生きてきたこれまでの人生があり、それも同じくらい大切なものなのです。 翻訳としては、カタカナが少ないのが素晴らしいですね。翻訳家なら、金原瑞人さん、代田亜香子さん、柴田元幸さんあたりが好きです。 なぜか同時進行で14世紀イタリアの話を読んでいたので、虐げられてきた民衆の怒り、悲しみが、貴族に生まれただけで悪いことはしていない、としても許せないくらい、溜まっていたのだと思うと恐ろしいことです。 暴力に暴力で返すのはなんの解決にもならないけれど。 よりよい世の中になっていくとよいなあ。人間の感情は水だとすると、あふれたり持て余したりしたらどうしたらいいんだろう。 正しく流して作物が育ちますよう。

Posted by ブクログ

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