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一般相対性理論 物理学選書15
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 裳華房 |
発売年月日 | 1987/08/25 |
JAN | 9784785323158 |
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一般相対性理論
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商品レビュー
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2件のお客様レビュー
この本は一般相対性理論の一冊目の本として良いと思う。テンソル解析の部分ではテンソル密度も出てきてなんだか少しややこしいが。 一番楽しいのは第7章「Einstein方程式の厳密解」。ここでは球対称な質量に対する計量であるSchwarzschild解、荷電している場合のReissn...
この本は一般相対性理論の一冊目の本として良いと思う。テンソル解析の部分ではテンソル密度も出てきてなんだか少しややこしいが。 一番楽しいのは第7章「Einstein方程式の厳密解」。ここでは球対称な質量に対する計量であるSchwarzschild解、荷電している場合のReissner-Weyl解、自転している場合のKerr解、この3つについて論じられている。Reissner-Weyl解の解説はあまりないが、Schwarzschild解を用いて光の赤方偏移、近日点移動、重力レンズ効果、ブラックホール内外での光・質点の挙動等、多くの興味深い物理が述べられている。 Kerr解に関しては「Schwarzschild解では特異面が事象の地平線かつ赤方偏移の起点となっていたのが、Kerr解では分かれる」といった程度のもので個人的には満足しなかった (少し前にカー・ブラックホールという言葉を聞いたことがあったので、もっと面白い話があると思っていたが、この本ではKerr解にはそれほど踏み込んでいないらしい) 。 だが、Kerr解の導出などは一読に値すると思う。自転することから解を導出すると予想していたのだが、実際にはSchwarzschild解導出時の原点をシフトさせることで解を導出し、その解が自転する質点を表す、という流れで論証されている。 7章では太陽やブラックホールなどの天体が生み出す計量を考えていたが、9章ではEinstein方程式を利用し、宇宙全体の大局的な計量を考えている。これはRobertson-Walker型計量と呼ばれ、宇宙論の基礎をなす。この計量を用いて、静的宇宙やFriedmanの動的宇宙模型、de-Sitterの動的宇宙模型等が解説されている。 本書では他に、重力波の話もしっかりあるが個人的な興味があるわけではないので書評では省く。また、Einstein方程式の数学的構造や重力場理論の正準量子化なども書かれているが、計算が多く時間が足りないので流し読みをした。Hawking radiationやブラックホールの熱力学については書かれていないので、それについてらWaldの本などを読めばよい。 個人の結論として、この本は一般相対性理論を一通り、一冊で勉強するのに適しており、計量gの仮定→接続係数Γ→曲率テンソルR→Einstein方程式の解(仮定に用いたgのパラメータ決定)という一連の流れを会得できるので有益であった。ただし、物質のエネルギー・運動量テンソルTが複雑な場合にどうすべきかまではわからない。
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相対性理論の専門書は6冊目(ブルーバックスの高校数学でわかるを入れると7冊目)。 物理的な根拠と解釈が非常に詳しく書かれている。扱っているトピックも他書にはないものも多く、大変に豊富。式展開も丁寧。学術書らしからぬ書き口もユニークで学んでいて引き込まれる。 特殊相対論、電磁気...
相対性理論の専門書は6冊目(ブルーバックスの高校数学でわかるを入れると7冊目)。 物理的な根拠と解釈が非常に詳しく書かれている。扱っているトピックも他書にはないものも多く、大変に豊富。式展開も丁寧。学術書らしからぬ書き口もユニークで学んでいて引き込まれる。 特殊相対論、電磁気学の知識は前提にされているが、それ以外は本書で学べる。 重力波やブラックホールについても、これまで読んだどの本よりも詳しい。 8章のスピノルを使った時空のカテゴリー分けの所は数学的なノーテーションを物理的な概念に結びつけるのが難しかった。また、最後の第10章 重力場の理論の正準形式はもっと解析力学に対する洞察を深めないと理解はできないと感じた。 ☆興味深い記述 ・テンソルはその定義されている点を指定しなければ意味がない。例外はアフィン・テンソルのみ。 ・ベクトルを平衡移動させてもその大きさが不変という要請、および空間の各点で測地系を選ぶことができるという要請の結果、接続係数は計量テンソルで決まってしまう。この空間を計量接続空間という。 ・ロバートソン・ウォーカー計量で出てくる宇宙の半径は、仮想的4次元ユークリッド空間における空間部分を理解しやすいように補助的に考えたもので、もともとの4次元リーマン空間である時空における半径とは直接には関係ない。 ・ロバートソン・ウォーカー計量モデルから近似式としてのハッブルの法則が導かれる。
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