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浮浪児1945- 戦争が生んだ子供たち
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/08/11 |
JAN | 9784103054559 |
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浮浪児1945-
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商品レビュー
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朝ドラ「虎に翼」でちょうど浮浪児が出てくるターンがあり、その存在は知っていたけれどもその実態は何もわからないなと思っていたので読んでみた。正直、ドラマで描かれていた浮浪児たちの描写はまだまだ幸運な子たちで(もちろん朝ドラの枠というところでかなり狭い範囲で表現する必要があったと思う...
朝ドラ「虎に翼」でちょうど浮浪児が出てくるターンがあり、その存在は知っていたけれどもその実態は何もわからないなと思っていたので読んでみた。正直、ドラマで描かれていた浮浪児たちの描写はまだまだ幸運な子たちで(もちろん朝ドラの枠というところでかなり狭い範囲で表現する必要があったと思う)、その実態はもっと陰惨で悲劇なんて言葉で表せないほど苛酷だった。この本は実際に浮浪児であった人たちや浮浪児を保護した施設の人たちに話を聞きながら5年がかりでまとめられた本である。浮浪児のなかには自殺した子も多かったという。この本も自殺を図った子の遺書からはじまる。その痛切で思わず一度目を伏せたくなるようなそんな思いが遺書に残されているがこんな子が何人もいたのだと思うと、悲しいとか苦しいとかそんな感情を通り越して今自分が何を感じているのかもわからなくなってしまった。生きるために野犬を殺して食べる、ゴミを漁る、死んだ友の死体から衣服を脱がせてそれを売る。そして最も驚いたのはこうした浮浪児について、社会や大人は戦時中はまだ優しかったが敗戦国になった瞬間に態度ががらりと変わり、とても冷淡になったことも実際浮浪児であった人の証言で残されている。そして浮浪児だからといって行く先々で差別され、終生配偶者にも打ち明けられなかったという人もいた。大人が勝手に始めた戦争で社会の厄介者(浮浪児たちからすればもっとひどい扱いをされた)とされ蔑まれた子どもたちがこんなにも存在したこと、その環境のあまりのつらさに数ページ読むごとに手が止まってしまい、2週間ほどかかった。それぐらい重く目を背けたい内容だった。しかしながら社会で庇護されるべき子どもが親も家も何もかも失くしたのに浄化作戦といって唯一の居場所である上野を追われたこと、保護されたとしても施設での環境も非常に悪く、施設で自殺をした子もいたという。当時社会や大人たちが子どもたちにした仕打ちはもっと知られるべきだし知っておかないといけないと思う。いまでいうとトー横キッズが近いだろうか。本来は保護やケアが必要な子どもたちを大人が”取り締まり”、”補導”する。1945年と2024年と子どもたちに対する温度はどれぐらい変わっただろうか
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『新潮45』に2012年5月から13年6月まで連載されたノンフィクションで、当時リアルタイムで読んでいた。主に上野の地下通路を根城にして暮らしていた戦災孤児を扱っている。 3月10日の東京大空襲で親を亡くした孤児に加え、敗戦後疎開地から東京に戻ってきた学童年齢の子どもたちが、家族...
『新潮45』に2012年5月から13年6月まで連載されたノンフィクションで、当時リアルタイムで読んでいた。主に上野の地下通路を根城にして暮らしていた戦災孤児を扱っている。 3月10日の東京大空襲で親を亡くした孤児に加え、敗戦後疎開地から東京に戻ってきた学童年齢の子どもたちが、家族や親戚に引き取れた子と、不幸にも身寄りのない子に分けられ、すがる宛も住む家も失った子がたどり着いたのが上野を中心とした溜まり場だった。 当時、誰もが喰うや食わずの生活で、他人を思いやることなどできなかった。政府もマスコミも子供のことなどかまってはいられない。 子どもたちが自立しようにも、力もなければ宛もない。却ってパンパンと言われた女性たちが情けをかけて食べ物などを頒けてくれたという話もある。 寒さや飢えで死ぬものも多かった。そんな極限から生き延びて、施設に入ることができ、生き延びた人の体験も綴られている。 人生は誰にとっても過酷で、平等ではない。運命と言うにはあまりにも無惨である。 平和なときにこそ、このような最悪を想定して対策を立てておかねばならないが、誰もがオストリッチポリシーよろしく思考停止している。 「殷鑑遠からず」。げにウクライナ戦争の真っ最中である。
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戦争関係の本をいくつか読んでいたら、浮浪児の事に興味が出てこの本を手にした。とてもよくまとめられており、戦後の上野、闇市、養護施設などよく理解できた。
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