グリーン・グリーン

あさのあつこ(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2014/08/01
• JAN: 9784198638399

商品レビュー

2024/11/06

新米教師の翠川真緑（みどりかわみどり）が生徒ともに教師としても人間としても成長していくお話。
タイトルのグリーン・グリーンは先生のあだ名だとは思わず笑　すごい名前笑
しかし名前から都会より田舎の方が息がしやすそうですよね。豚ちゃんとも話せるし 笑

2023/10/08

農業なんて一度もしたことがない都会育ちの新米教師が農林高校にやってきた物語！

新米教師の翠川真緑（みどりかわみどり）は、失恋した時に食べたお握りの味に魅せられ、コンビニやショッピングモールのない、携帯は圏外の地域に教師としてやってきます。
そこで出会った人々や、初めて担任をもつ生徒たちとの日々はどこか清々しく心が温かくなる物語です。
また201号との会話もとても面白いので読みどころです！！

続編はないけれど、続きが気になる作品です

2023/09/03

あさのさんの青春モノ。

地方の県立農林高校に、新米教師・翠川真緑（みどりかわみどり）が赴任してきます。
都会育ちの真緑が農林高校を志望した理由・・・それは失恋のショックを炊きたてのおにぎりで救われ、そのお米の美味さに感動して、件のお米の産地の高校を選んだというもの。
真緑が担任する園芸科・１年２組の生徒たちと共に、“初めてづくし”の学校生活が始まりますが・・。

いやぁアオハルですね！この健全さはとっても好きです。
昨今の学校モノは何だか闇が深すぎる気がして（陰湿な〇〇〇とか・・）、読む気も起らないのですが、本書は田舎の澄んだ空気のように爽やかなお話なので、安心して読めます。
家畜の飼育や、花の栽培、野菜を育てたり等々・・・といった農業高校ならではの授業の様子も興味深いですし、これらの“育てる”実習にイキイキと取り組む生徒たちの様子が微笑ましいです。
勿論、ポジティブな面だけではなく農家の抱える厳しい現状も書かれていて、真緑の近所の藤内さんの言う“一年一日休みなく働いて食えんてどういうことなんか・・”という台詞には考えさせられました。
そして、複雑な家庭環境の生徒や、進路に悩んだ挙句危なっかしい行動をとってしまう生徒等、若さゆえの苦悩や問題はありますが、そんな生徒たちにアワアワしながらもしっかりと向き合う真緑が好ましくて、“頑張って！”と応援したくなりますね。
真緑と学校の畜産科で飼育されている、豚の“二〇一号”との交流もほっこりします。
そう、真緑と豚（“二〇一号”のみ）は会話ができるのですよ！
え？急にファンタジー？と思いがちかもしれませんが、個人的には全然アリですし、話の中でも周りの生徒や教師がこの一人＆一匹のやり取りを普通に受け入れている（むしろ羨ましそう）のが良いですね。
文化祭と収穫祭を合わせた学校行事も活気あふれる雰囲気が伝わってきて、私も行ってみたくなりました。
そして、真緑の“新たな恋”も始まりそうな予感で、その甘酸っぱさもまた良き。という感じです。

・・と、このように終始良い気分で読める話なのですが（人によっては展開が甘いと感じるかもですけど）、個人的に“うーん・・”と思ったのがタイトルにもなっている「グリーン・グリーン」という真緑のあだ名です。
“翠川真緑（みどりかわみどり）”という名前からきているとはいえ、“長い＆言いにくい”のでは？とちょいと気になった次第でした。まぁ余計なお世話ですけどねｗ

という訳で、共に青春を楽しめたような気にさせてくれる本書。
続編も出ているようなので、是非読んでみたいと思います～☆彡