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日本の軍歌 国民的音楽の歴史 幻冬舎新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2014/07/30 |
JAN | 9784344983533 |
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日本の軍歌
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辻田真佐憲 著「日本の軍歌 国民的音楽の歴史」、2014.7発行。私には次の三つが浮き彫りになりました。①国民の軍歌「抜刀隊」。西南戦争、田原坂で活躍した。敵の大将は西郷隆盛、朝敵は薩軍。~我は官軍我が敵は 天地容れざる朝敵ぞ~♪ ②破格の軍歌「元寇」~四百余州を挙る十万余騎の敵...
辻田真佐憲 著「日本の軍歌 国民的音楽の歴史」、2014.7発行。私には次の三つが浮き彫りになりました。①国民の軍歌「抜刀隊」。西南戦争、田原坂で活躍した。敵の大将は西郷隆盛、朝敵は薩軍。~我は官軍我が敵は 天地容れざる朝敵ぞ~♪ ②破格の軍歌「元寇」~四百余州を挙る十万余騎の敵 国難ここに見る 弘安四年夏の頃~♪ ③官庁が懸賞募集、ミリオンセラー「愛国行進曲」~見よ東海の空明けて 旭日高く輝けば~♪ 1984年、米国留学時、ミャンマーの友人が私の前でこの歌を歌った時の驚き、昨日の事のようです。
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軍歌は明治~昭和初期の国民のエンターテインメントだった。最初の軍歌は、タイトルそのままの「軍歌」。その後、歴史や故事に因むものや兵隊の応援、戦況を伝えるもの等様々なタイプの多くの軍歌が作られた。 メディアが発達していなかった当時、戦況を伝える軍歌は、国民に情報を届ける手段でもあっ...
軍歌は明治~昭和初期の国民のエンターテインメントだった。最初の軍歌は、タイトルそのままの「軍歌」。その後、歴史や故事に因むものや兵隊の応援、戦況を伝えるもの等様々なタイプの多くの軍歌が作られた。 メディアが発達していなかった当時、戦況を伝える軍歌は、国民に情報を届ける手段でもあったらしい。曲は短く、歌詞は簡潔で覚えやすい。娯楽が制限されていた時代に、軍歌は国民の楽しみだったようだ。著者は軍歌マニアで、多くの軍歌を収集して分類し、軍歌の持つ意味を考察している。戦史や兵器の軍事マニアは沢山いるが、軍歌収集は歴史的な価値も含めて、大変面白いテーマだと思う。内容も真面目でとても良い本だ。 自分の経験だが、奄美大島に住んでいた小学生の頃、近所の年上の友達から軍歌を教えてもらった。 奄美はテレビの民放が無く、アニメや子供向けの番組が放送されていなかったので、テーマソング等は全く知らなかった。歌と言えば童謡か、大人が歌っていた軍歌。 1曲15-30秒、同じメロディの繰り返し、誰でも簡単に覚えられる軍歌を友達と歌うのが楽しかった。 好きな歌は、永井建子の元寇、広瀬中佐、日本海海戦、轟沈、海行かば。海軍の軍歌が好きで、高校の遠足バスの中で、何か歌えと言われて軍歌を歌ったら大顰蹙だった。喜んでいたのは、戦中生まれの先生だけ。 軍歌は、親たちの世代が歌う暗い曲というイメージだったので、当時の若者に受けるはずもなく、その後、中年になるまで封印した。でも何事にも寛容な今の若者に、シンプルな軍歌は意外に受けるかもしれない。
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軍歌というと軍部から押しつけられたものというイメージがあったが、実際は大衆が求めたエンタメでもあった。 北原白秋、島崎藤村、山田耕筰など有名な作家、作曲家も自ら競って軍歌を作った。 毎日新聞が「露営の歌(♪勝ってくるぞと勇ましく)」朝日新聞が「父よあなたは強かった」を公募して...
軍歌というと軍部から押しつけられたものというイメージがあったが、実際は大衆が求めたエンタメでもあった。 北原白秋、島崎藤村、山田耕筰など有名な作家、作曲家も自ら競って軍歌を作った。 毎日新聞が「露営の歌(♪勝ってくるぞと勇ましく)」朝日新聞が「父よあなたは強かった」を公募して作るなど、メディアが部数拡大のために軍歌を利用した側面もあった。 有名な「同期の桜」は先に「二輪の桜」という元歌があり、その替え歌だった。「二輪の桜」は(♪君と僕とは二輪の桜…昼は並んで夜は抱き合うて、同じ夢見る弾丸のなか)という、今でいうボーイズラブものの歌詞だった。売れるためにはBLも萌えありという、今の出版状況とそれほど変わりは無い。 軍歌といえども、広まるためには大衆に支持されなければならない。そのために為政者はあれやこれやと策を巡らす。現代に軍歌がよみがえるなら、AKBが歌うだろうという著者の指摘はするどい。 膨大に知識を背景に著者が独自の論を展開するこの本は面白いが、文体は硬く、やや読みづらかった。
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