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アジア主義 その先の近代へ
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アジア主義 その先の近代へ

中島岳志(著者)

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アジア主義 その先の近代へ

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 潮出版社
発売年月日 2014/07/01
JAN 9784267019715

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商品レビュー

3.7

4件のお客様レビュー

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2019/11/21
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アジアを明確な地理的条件で規定することはできない。 政治的・経済的な立場の違いによっても定義が変わる。よって、アジア主義という言葉も明確な定義をすることはできない。 それはかなりの部分日本による帝国主義的思想と重なるが、完全に一致はしない。 アジアの定義が変容するように、アジア主義という言葉の意味も様々な定義が可能である。 竹内好ーアジア主義3類型 1. 政略としてのアジア主義 明治政府の視点から見たパワーポリティクスの論理。日本が国際競争力を高めるための資源獲得、他国からの脅威に備えるための安全保障としてアジアを地理的に支配しようという見方。 2. 抵抗としてのアジア主義 アジアとして考えられる範囲の内、大部分は歴史的に白人(西洋社会)によって植民地とされ支配されてきた。この西洋社会による帝国主義に対する抵抗としてアジア主義は生まれた。後の玄洋社や八紘一宇、大東亜共栄圏に繋がる「弾圧された民から生まれた抵抗意識」と考えられる。 3. 思想としてのアジア主義 西洋の主客を分離する認識論や存在論に対し、「もののまだ二分しないところから考え始める」主客一致を通して世界を認識する東洋哲学から見たアジア主義。 アジア主義に内在する共通性 アジア諸国の連帯(侵略を手段とすると否とを問わず) 西洋社会がアジア人を支配するようになったのは科学の力によるところが大きい。 科学は対象を客体化し感情や主観を一切とりはらって分析するところから始まる。 主体と客体を分離するところから始まる西洋哲学が科学に繋がった。 西洋は科学の力を使って(彼らから見て)未開発の地を支配した。 「もののまだ二分しないところから考え始める主客一致」が東洋哲学だとしたら、どれだけ時間をかけても東洋から科学が生まれるはずはなかった。 2000年越しで人類史を見ると、西洋がアジアを弾圧しアジア主義が生まれるに至るまでの流れは、人類が通るべくして通った道とも考えられる。 大東亜共栄圏は大東亜戦争の戦争目的を「大東亜を米英の桎梏より解放してその自存自衛を全うする」と規定した。 米英が自国の経済発展のために東亜を抑圧し、侵略しようとするのに対する抵抗としての思想。 戦争目的を規定するのは、目的がない戦争は際限がないから。 アジア主義とは心的ムードのことであり、大東亜共栄圏とはその心的ムードが日本全体を包括する形で一体化したもの。

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2017/08/19

西郷隆盛から石原莞爾まで幅広く論じているが、大川周明のアジア主義者としての要件とイスラームの宗教的可能性についてが最も考えさせられる部分だった。 全体的にはまとまりがないのだが、情報量は豊富で読む価値はあり。ただし、著者が恣意的に文献引用している点や、著者のリベラル保守という思想...

西郷隆盛から石原莞爾まで幅広く論じているが、大川周明のアジア主義者としての要件とイスラームの宗教的可能性についてが最も考えさせられる部分だった。 全体的にはまとまりがないのだが、情報量は豊富で読む価値はあり。ただし、著者が恣意的に文献引用している点や、著者のリベラル保守という思想的スタンスを留意して読む必要はあるだろう。

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2015/01/08

戦後70年を迎えた2015年。フランスで風刺週刊誌の編集部がイスラム過激派に襲われた。 本書を読み終えた後に、フランスの事件があって、やはり戦前から延々と続く西洋が世界の基準である「西洋の覇道」は、破綻していると感じる。 70年以上前に日本は、西洋に植民地化されたアジアを解放して...

戦後70年を迎えた2015年。フランスで風刺週刊誌の編集部がイスラム過激派に襲われた。 本書を読み終えた後に、フランスの事件があって、やはり戦前から延々と続く西洋が世界の基準である「西洋の覇道」は、破綻していると感じる。 70年以上前に日本は、西洋に植民地化されたアジアを解放して、アジアの連帯を目指そうとした。だが、結果的に侵略の一途をたどった。中島岳志氏が指摘するように、アジアは仏教徒、神道、儒教、ヒンドゥー、イスラムが「一つの世界」として構成されてきたのである。「この観念に回帰して、ここからアジア連帯の背骨を構築し、近代西洋世界に対する価値の巻き返しを進めるべき」という意見には同意である。 その上で、日本は自分たちが侵略の歴史を修正して解釈するのでなく、なぜそうなったのかを反省しなくてはいけないという。まさにそうだろう。 過去の過ちを直視するのは、気持ちの良いものではない。だが、アジア主義を掲げた志士たちの当初は、侵略ではなく、連帯を目指した熱い想いがあった。そこをしっかり理解すれば、なぜ過ちが起きたのかは、むしろ知りたくなる。 つまり、イスラム過激派のテロが生まれたのは、アメリカを中心とした西洋に虐げられた戦後の話。欧米が過ちを認めることができれば、まだ世界はやり直せる。そう思わせてくれるのが、本書である。 と書いた後に、安倍首相がイスラエルで声明を発表し、イスラム国によって日本人2人が殺害された。日本は西洋との有志連合で生きるのが正論とは思えない。中東を含めたアジアとの連帯をもう一度考える平和的なスタンスを考えなくてはいけない。

Posted by ブクログ