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時の罠 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2014/07/10 |
| JAN | 9784167901462 |
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時の罠
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商品レビュー
3.5
164件のお客様レビュー
時をテーマにしたアンソロジー。著名な4人の作家さん(辻村深月、万城目学、湊かなえ、米澤穂信)の短編集は、引き込まれる作品が多かった。特にタイムカプセルを題材にした辻村さんと湊さんの作品が心に残った。
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時の流れをテーマにした短編で面白かった。女性二人はタイムカプセルの話だったが、作風のように優しい読後感が残っている。万城目学さん、米澤さんは才能かなぁ着想が面白かった。 ※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。 読書は甘辛で行く。ソフ...
時の流れをテーマにした短編で面白かった。女性二人はタイムカプセルの話だったが、作風のように優しい読後感が残っている。万城目学さん、米澤さんは才能かなぁ着想が面白かった。 ※ネタバレ注意! 以下の文には結末や犯人など重要な内容が含まれている場合があります。 読書は甘辛で行く。ソフトとハード。刺激と慰撫、頭とハート。その他いろいろで、ほろりとしたり、背筋が凍ったり、一日の出来事だったり何世代にもわたる大河が流れていたりする。でも日常の読書の味付けは甘辛が気分転換にいい。 この短編集は、甘辛がミックスされそれもいい塩梅な配合で出来がよく、読後のレビューも書きやすくて、ありがとうと一礼をした。時の流れをテーマにした短編でとても面白かった。 女性二人はタイムカプセルの話だったが、優しい読後感だった。 タイムカプセルの八年 辻村深月 教育熱心な担任の勧めで6年生は卒業前にタイムカプセルに記念品を入れて埋めることにした。だがそのカプセルは倉庫の隅に放りっぱなしになっていた。 同級生の父親で作った「親父会」はその噂を聞いて、探し出すことにする。教育熱心で子供たちに慕われていた先生の実像に今は多少不安があったが、何かと行事に顔を合わす父親たちは、探してまた埋めておくことにした。父親会の付き合いと、子供たちの成長振り、環境が変わってもお父さん同志何かしら暖かい繋がりがある話だった。 トシ&シュン 万城目学 「縁結び」の神様が配置換えになった。今度は「学問」と「芸能」も面倒を見る神社だった。 付き合っているらしい二人はどちらもトシと言う名前だったが紛らわしいので男性のほうはシュンと呼ばれていた。 小説家になりたいという男と女優を目指す女、夫々の目標が成就するように神様はヒントを与えたが。 ユーモアたっぷりに話は二転三転、読んでいて思わず心が軽くなる。これは面白かった。 下津山縁起 米澤穂信 A.D.873 遠江国に火山の噴火で、上津山に並んで下津山が出来た。下津山の横に沼が出来た。 A.D.1180 時が過ぎ麓で武士たちが戦った。 A.D.1783 旗沼の埋め立ての話が持ち上がったが中止された。 A.D.1885 二つの山を測量した結果、高さは3Mの差だと判明。 A.D.1966 旗沼で泳がないようにプールが出来た。 A.D.1989 圧電流・地電流について百科事典より引用。 A.D.2018 旗沼埋め立て工事を中止。 A.D.2191 人の脳波を知性とするなら、電気で動く機械に知性はないのかという命題から、交信してみたい思う森島博士。 A.D.2205 森島研究室のコンピュータに不明確な受信記録。 A.D.2256 ついに下津山の半分が削られる。 A.D.2299 研究所に解読不明な受信記録があった。 A.D.2753 研究所のコンピュータが更に受信、山からの発信はまだ人間を認知していなかった。 A.D.2574 すでにネットワークが見つからなくなっているということは人間の滅亡を意味したが。亡き森島博士の予言どおり「山との交信」成功 A.D.2873 山々の裁判で上津山は下津山を殺害で有罪判決。上津山は有機知性体(以後人間と表記)を誘導して下津山を殺害させた。上津山の標高についての嫉妬心が動機、としたが控訴する予定。 長い歴史を辿って、人と山の歴史を創造した。まさに作家の着想は素晴らしい。 長井優介へ 湊かなえ 高校卒業の日タイムカプセルがあけられた、中学三年生の時の事件が改めて姿を現す。何か腑に落ちないままに解決したかに見える強姦未遂事件。無罪にはなったが素行の悪い三人組が疑われた、しかし彼らには証拠がなかった。 今明かされる、それを知っていた人物。 面白かった。辻村さん、湊さんもほのぼのして纏まっているが、万城目学さん、米澤さんのユニークな作品は特に印象的、読んでよかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【あらすじ】 ・「タイムカプセルの八年」辻村深月 大学講師の孝臣には妻の温子と小学校の教諭になった幸臣という息子がいる。 幸臣が小学6年の時に親父会に参加することになった孝臣は、小松ユカリの父親や洋菓子屋の主人、沢渡などと交流をもつようになる。その時の担任が比留間先生で、彼に憧れて幸臣は小学校の先生になりたいと話すようになる。タイムカプセルを埋めるといっていた比留間は土に埋めずに学校を移ったと知った孝臣は(幸臣は後輩に知らされる)、息子達に黙ってに親父会のメンバーでタイムカプセルを探しにいき土の中に埋めた。息子が憧れていた比留間先生が埋めてくれたことにして。 親父会メンバーで時々集まることになり、幸臣は孝臣に憧れをもっていたこと、幸臣はユカリと付き合っていること等知らされる。 ・「トシ&シュン」万城目学 縁結びの神様が昇進試験を受ける。 カップルの俊と瞬(どちらもシュン)の願いを叶えるため、俊は小説家、瞬は俳優として成功する夢をみせる。「カラス」「ビニール袋」「おじいさん」のキーワードがきっかけで成功していく2人のシュン。成功する2人は破局してしまうと聞かされた縁結びの神様は、それでも2人での幸せを願う。その選択をした縁結びの神様は、学問・芸能の神様の手伝いもしつつ新たなかたちの「縁結びの神」を目指すようVIP上位神に言われる。 ・「下津山縁起」米澤穂信 A.D870年~A.D2873年の山の話。2205年、地球物理学博士の森島不来敗は、山には知性がある、と話す。2873年、下津山を殺害したとして訴追されていた上津山にたいする裁判で、富士山裁判長は有罪の判決を下す。検察側の阿蘇山は人類を使って下津山を殺害させたと主張し、弁護側の榛名山は荒唐無稽な主張と反論。 ・「長井優介へ」湊かなえ 15年前に埋めたタイムカプセルの中の青酸カリ(国立大学生の緑川明という家庭教師にもらった)を取りに行くために小学校の同窓会に向かう長井優介。3歳上の姉の友人の弟寺田浩太とは同級生で小学生の頃は仲良くしていたが、聴力が悪いせいでリーダー格の矢部敏生にはいじめられていた。腐った牛乳をのませられて病院に運ばれた出来事をきっかけに優介の親が激怒し学校と矢部の母親に話をしたおかげで嫌がらせはなくなる。運動会の日に教室に閉じ込められてリレーに参加出来なかったのは矢部や寺田のせいだと思い込んで心を閉ざしていた優介だったが、同窓会に向かう途中再会した元同級生の島本あおいと浩太の話を聞いて勘違いだったと知る。浩太は自分の母親の作ったたこ飯で優介はお腹を崩してトイレに居たと思い込んでおり、教室に誰も居ないと思って(寺田のハチマキをとりに優介は教室に居た)鍵を閉めたのは委員長をしていた島本だったのだ。そして優介がタイムカプセルに入れたチョコレートの箱に入っていたのは青酸カリではなく砂糖で、食べ物はタイムカプセルに入れておけないという理由ですでに島本に捨てられていた。 就職もうまくいかず青酸カリで死のうとしていた優介だったが、小学生時代の誤解が解けて心が軽くなる。当時浩太が、耳が聞こえない優介に書いた謝罪の手紙や、2人で書いた漫画が入ったタイムカプセルを開けに行く。
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