かもめのジョナサン 完成版

リチャード・バック(著者), 五木寛之(訳者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2014/06/01
• JAN: 9784105058050

商品レビュー

2024/03/10

2024.3.10 読了
ムラからソトの世界へ出て、そこで高みを得て、愛という名のもとにムラへ戻り、啓蒙を行う。
一度疎まれ、また自らも疎んじた世界へは、二度と同じ感覚では馴染めない。ましてや開眼者としての上から目線では・・なんてことを考えながら読んだ。３章までだと物足りず、４章を入れると宗教じみてきて教訓めいてくる。
２章くらいまでは面白かった。

2023/11/04

題名は知りつつフワッとあらすじだけなぞっていた本でしたが、図書館でふと目についたので読みました。

自分で考えて行動におこし、自身の信じるところ好きなところを、成す。

自分があれやこれに憧れ、それを成した者への羨望はあっていいけれど、それだけに留まっていてはただの崇拝で、なんにもならない。

楽なほうに流れて、ずれた努力や行動には気を付けろということなのかな。

おこす行動の意味意義をしっかりわかったうえでなければ前進はないという、ちょっと自分には厳しめに捉えてしまったので、なにかを偏って信心してはないけれど、これからの教訓にはしようと思う。

2023/10/28

教訓
群れと違う自分
極めて高みへ
それはいずれ認められる
しかしあまりに高みへ届きすぎると
崇拝され始める、そして本来の意味や教えとは
異なった形で後続の世代へと残って行く

私は最期のチャプターを、宗教に対する作者の考えだと感じた。「すごい人」を崇めるだけなら容易く、言葉や軽い集団意識の共有みたいなので自分もそのすごさのおこぼれが貰えると思ってしまうが、本来の宗教の姿勢や、弟子達の在り方は「すごい人」と同じように努力をし、苦しみ、経験を積み、その道中の苦労を共にすることで真に理解に及ぶのだという彼なりの宗教解釈であったのではないか。