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殺人者の顔をした男 集英社文庫
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殺人者の顔をした男 集英社文庫

マッティ・ロンカ(著者), 古市真由美(訳者)

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殺人者の顔をした男 集英社文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2014/06/25
JAN 9784087606867

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商品レビュー

2.8

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2023/01/25

フィンランドの作家「マッティ・ロンカ」の長篇ミステリ作品『殺人者の顔をした男(原題:Tappajan nakoinen mies)』を読みました。 「ティモ・サンドベリ」の『処刑の丘』、「レーナ・レヘトライネン」の『氷の娘』に続きフィンランド作品… 北欧ミステリはクセになります...

フィンランドの作家「マッティ・ロンカ」の長篇ミステリ作品『殺人者の顔をした男(原題:Tappajan nakoinen mies)』を読みました。 「ティモ・サンドベリ」の『処刑の丘』、「レーナ・レヘトライネン」の『氷の娘』に続きフィンランド作品… 北欧ミステリはクセになりますねぇ。 -----story------------- ロシアからの“帰国移民”である「探偵ヴィクトル・カルッパ」のもとに、失踪した妻を捜してほしい、という夫からの依頼が舞い込む。 それは国境をまたいでめぐらされたある陰謀の、ほんの入口に過ぎなかった…。 魅力的な新ヒーローを引っさげ、フィンランド初の快挙である「ガラスの鍵賞」に輝く大人気シリーズの一作目がついに登場! 北欧ミステリに新たな旋風を巻き起こす衝撃の傑作! ----------------------- ロシアからの帰国移民である「ヴィクトル・カルッパ(ロシア名:ヴィクトル・ニコラエヴィッチ)」を主人公としたシリーズ(全7作)の第1作目の作品で、著者のデビュー作とのこと… 「ヴィクトル」の人間味あふれる人物像が魅力のシリーズのようですね。 「ヴィクトル」は、古書店の店主「アールネ・ラーション」から、エストニア・タニン出身の若妻「シリエ・ラーション」の捜索依頼を受ける… ロシア大使館筋の男「アルカーディ」からのカレリア地方の住民記録が保存されたマイクロフィルムを入れ替える依頼や、ロシア人のビジネスマン「ゲンナーディ・ルシコフ」が仕切る違法薬物関係の怪しげな取引の手伝い等の他の事案にも関わりながら、「ヴィクトル」は「シリエ」の母「アイノ・リッレプー」や兄「ヤーク・リッレプー」、「アールネ」の前妻「ヘレナ・ラーション」や息子「キンモ・ラーション」等へ聴き取りにより捜査を進めるが真相は掴めない、、、 そのうち依頼主の「アールネ」との連絡も取れなくなり、嫌な予感がした「ヴィクトル」は古書店に忍び込む… 古書店内で「アールネ」は殺害されていた。 続いて「アールネ」自宅の冷蔵庫から「シリエ」と思われる女性の遺体を発見… そして、別な事件に絡んでいた「ヤーク・リッレプー」と思われる男性の遺体がBMWのトランクから発見され、女性の遺体と男性の遺体のDNA鑑定から、二人が兄妹であることが確認される、、、 当事者死亡により「ヴィクトル」の捜査は終了… と思われましたが、この後、意外な真相が待っていて驚かされましたね。 まさか二つの遺体が「シリエ」と「ヤーク・リッレプー」ではなかったとは… 主人公は「ヴィクトル」なのですが、事件の真相を掴むのは後手後手になっているし、周囲の人物に助けられっぱなしで、ちょっと頼りない感じなので、大丈夫かなと思いつつ心配しながら読み進める感じ、、、 そこが人間味あふれる魅力… になっているのかもしれませんね。   以下、主な登場人物です。 「ヴィクトル・カルッパ(ロシア名:ヴィクトル・ニコラエヴィッチ)」  ロシアからの"帰国移民" 「ゲンナーディ・ルシコフ」  ロシア人の"ビジネスマン" 「ヴァレーリー・カルポフ」  ヴィクトルの親友 「アールネ・ラーション」  古書店の店主 「シリエ・ラーション」  アールネの妻 「ヤーク・リッレプー」  シリエの兄 「パウル・リッレプー」  シリエとヤークの父 「アイノ・リッレプー」  シリエとヤークの母 「エスコ・トゥルネン」  シリエの友人 「ヘレナ・ラーション」  アールネの前妻 「キンモ・ラーション」  アールネとヘレナの息子 「マルヤッタ・ニークヴィスト」  アールネの隣人 「テッポ・コルホネン」  ヘルシンキ警察の刑事 「パルヤンネ」  コルホネンの相棒の巡査 「アルカーディ」  ロシア大使館筋の男 「アンナ・コルノスタエヴァ」  ヴィクトルの母 「アレクセイ」  ヴィクトルの兄 「オラヴィ・ミュッラリ」  ヴィクトルの母のいとこ 「マルヤ・タカラ」  ヘルシンキ大学の学生

Posted by ブクログ

2019/04/03

舞台はフィンランド。 主人公の「探偵」、ヴィクトル・カルッパは、ロシアからの「帰国移民」である。ロシアからの移民の手続きを代行したり、取引の保証人を務めたりする。ある種、何でも屋である。 いささか危ないものと知りつつ荷物の運び人をしたり、フィンランドでは入手しにくいものを手配した...

舞台はフィンランド。 主人公の「探偵」、ヴィクトル・カルッパは、ロシアからの「帰国移民」である。ロシアからの移民の手続きを代行したり、取引の保証人を務めたりする。ある種、何でも屋である。 いささか危ないものと知りつつ荷物の運び人をしたり、フィンランドでは入手しにくいものを手配したりもする。 カルッパの故郷、ロシア連邦カレリア共和国のソルタヴァラは、ロシアとフィンランドの間で複雑な歴史を背負う。 カルッパは若い頃はロシア人として軍属もしていたし、情報局で働いていたこともあるようだ。両親はフィンランド系で、父は他界、母と兄はロシアで暮らすことを選んでいる。カルッパ自身は、いわゆる「帰国移民」として、フィンランドに移り住んだ。フィンランドには一度は国を出てロシア等に渡ったが、その後、再び帰国する人がある程度いるようだ。しかし、彼らに対するフィンランド人の感情は複雑なものがあり、特にロシアにはよくない印象を持つ者も多い。 カルッパは、フィンランドではリュッシャ(ロシア野郎)、ロシアではフィンランド人と見られる蝙蝠のような存在である。 事件は、古書店の主人の依頼から始まる。年若い美人の妻が姿を消したので、行方を探してほしいというのだ。彼女はエストニア出身である。 その行方を追ううち、彼は思わぬ大きな事件に巻き込まれていく。 フィンランド・ロシア・エストニアと、北欧の複雑な社会情勢を背景にした一風変わったハードボイルドである。 カルッパは、まずまずできる男で、女性にもそれなりにもてる。危ない仕事にも手を出すが、躊躇わずに人を殺すほど非情ではない。故郷の母を思いやる優しさもある。 帰国移民という独特の立場に加えて、そうしたある種人間味を感じさせるところが受けたのか、カルッパを主人公にしたシリーズは、本作を皮切りに、本国では全7作が出版されているという(邦訳は本作のみ)。 ミステリというには謎解き要素は少ないし、話の展開もそう鮮やかには感じないのだが、社会派犯罪小説としてはなかなか興味深い1作である。

Posted by ブクログ

2018/10/24

黒田龍之介物語を忘れた-で紹介されていた北欧ミステリ フィンランドの複雑な状況を知るには役にたったが、全然入っていけなかった。どこに向かって着地するのか想像することができなくて読みづらく疲れた。

Posted by ブクログ

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