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告発者 幻冬舎文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2014/06/10 |
JAN | 9784344422025 |
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商品レビュー
3.4
8件のお客様レビュー
権力に負ける 「信義ね。関口さんは、銀行員にしては珍しい考えの持ち主ですね」と経営者トップの発言。不景気になると融資側に対し銀行は姿勢態度を一変する。「貸し渋り・貸しはがし」と言われた強硬姿勢で自己保守に走り、融資側の立場など考慮しない。この小説はそんな銀行の慣行と頭取のスキャン...
権力に負ける 「信義ね。関口さんは、銀行員にしては珍しい考えの持ち主ですね」と経営者トップの発言。不景気になると融資側に対し銀行は姿勢態度を一変する。「貸し渋り・貸しはがし」と言われた強硬姿勢で自己保守に走り、融資側の立場など考慮しない。この小説はそんな銀行の慣行と頭取のスキャンダルでの広報の役割、銀行を守る為の行動、さらに人としての「信義」を問う、実際に起きた「プライムローン事件」「路チュー事件」を模索したビジネス小説だ。 現実、政治家、大手企業、官庁などに対する「信義」(政治家、上司、会社を守る「嘘」)が問われる事件事故が多い。それによって「嘘・疑惑」ストレスを持ったまま自殺した事件も多く、勇気を持って「告発」すべきだと誰もが思う。「悪いのは自分では無くその悪意を権力で責任を負わせた上司であり、政治家である」ことを自責はないと自覚すべきだ。
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過去最高益を出した会社なのに、銀行の貸し渋りにあい倒産してしまった。その会社の社長の美人の妹が銀行に逆襲を誓うが、頭取のスキャンダルでしか追い詰めることは出来ないと悟り、自ら身体を投げ出す。その妹は主人公の元恋人で今でも忘れられない人であった。また、バブル期のつけの合併の弊害は今...
過去最高益を出した会社なのに、銀行の貸し渋りにあい倒産してしまった。その会社の社長の美人の妹が銀行に逆襲を誓うが、頭取のスキャンダルでしか追い詰めることは出来ないと悟り、自ら身体を投げ出す。その妹は主人公の元恋人で今でも忘れられない人であった。また、バブル期のつけの合併の弊害は今でも残っていそうなのがわかる物語である。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者は銀行員時代に総会屋利益供与事件の際に広報部次長という立場だったそうだ。 上層部が隠蔽しようとした事に異議を唱え、けじめをつけるべきだと進言し、多数の逮捕者が出る大事件の中で改革を成し遂げたと思われたが、その後厄介払いとして左遷されてしまう。 それを基に本書を読むと、著者の目指した又は欲したヒーローが主人公の裕也なのだろう。 裕也は一行員として、様々な問題に巻き込まれながらも信義を尽くそうとする。 と、そう思って読み進めていたけれど、裕也も結局は欲の為に行動してしまうのが気になった。 着地点は同じではあるけれど、そこに人間臭さよりも不快感を抱いたのは、私が女だからなのだろうか。 物語が動き出してからすぐに「きっとこうなるのだろう」という予測が立ち、特に驚きもなく予測通り進むのはまだ良しとしても、なんだお前も下半身で物事を考えるただの馬鹿男かと落胆してしまった。 そして、散々合併銀行の弊害として派閥争いの為に誰がどこで聞き耳を立てているか分からないといった描写がこれでもかと書かれているのに、後半になるにしたがって、不用意な行動しかしなくなり、案の定ピンチに陥る。 波乱を起こすにしても安直すぎる。 最終的にはハッピーエンドではあるものの、ラストシーンも何とも言えない不快感ともやもやが残る結末だった。
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