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超常現象を本気で科学する 新潮新書571
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超常現象を本気で科学する 新潮新書571

石川幹人(著者)

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超常現象を本気で科学する 新潮新書571

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2014/05/16
JAN 9784106105715

超常現象を本気で科学する

¥220

商品レビュー

3.5

23件のお客様レビュー

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2022/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルのとおり、本書では超常現象を本気で科学的に考えていきます。幽霊から始まり、超能力へと移っていきますが、とっかえひっかえするようにトピックを渡り歩くのではなくて、幽霊現象をしっかり考え抜いたうえでそこからの繋がりとして超能力現象へ移り(19世紀末にあらわれた心霊研究の流れを汲むものが20世紀アメリカの超能力研究でした)、そこで得た知見をもちいて再び幽霊現象と超能力現象を眺めるとそこに通低している原理と推測されるものがわかっていく。 本書は「超常現象」と呼ばれるものを科学的に見ていくだけにとどまりません。まず、「幽霊はいるのか」ではなく「幽霊はなんの役に立つか」という実用性の視点から見ていきます。つまり、従来の超常現象観を発展的に捉えなおしているのです。「幽霊はなんの役に立つか」と考えていくことは、超常現象にまとわりつく迷信や無益な不安、恐怖の感覚をはぎとって、現象そのもののエッセンス・本質に近づくことになります。ここまでが本書の中身の半分です。残りの半分は、議論の旅の果てにたどりついた場所で知る「なんの役に立つのか」の解答を論じていくような中身になっています。そこがとてもエキサイティングでした。 交感神経(意識)と副交感神経(無意識)は、お互いに抑制し合いながら、どちらかが優位なときにはどちらかが不活性状態になるというかたちでバランスがとられています。覚醒状態、睡眠状態、夢見状態が知られますが、神経科学等の研究者たちは「第四の精神性」と呼ばれる交感神経系(意識)と副交感神経系(無意識)が両方とも活性化した状態があることを指摘し、超心理学の研究者たちは透視などの超能力現象が「第四の精神性」のときに生じやすいことを主張しているそうです(超心理学とは厳密な科学的手法に則ったやりかたで透視やテレパシーを研究する学問領域です)。 そういったところから考えていくと、どうやら「無意識」が幽霊も超能力も、そしてシンクロニシティやセレンディピティをも生じさせているようだ、とわかっていく。そして、最後に辿り着くのは創造性です。クリエイティブな能力は、どうやら無意識が担当している。そして、社会性つまり社会のいろいろな面を知ること、言い換えれば現実世界そのものの在り様を意識上でしっかり理解していることを前提として、優れたアイデアが無意識からどうやら生まれるのだ、という結論に至っていく。もう「超常現象」を科学する本だとだけ思いながら読んでいましたが、びっくりするような飛躍をしました。裏テーマが「クリエイティブ論」ですから。とはいいながら、そういった展開をしてくれたほうが僕にとってはありがたい読書でした。すごく興味のある分野でしたから。 さて、ここまでで一気に本書の中身を貫いた形になりました。最後におもしろかったトピックをひとつ紹介します。人付き合いにおいてまめに連絡をとったりなど関係を維持し続けることには、気苦労が多くなったりして短期的にみれば損だけれども、長期的にみれば自分の助けになる、という見方がされていました。人生をギャンブルとして見る人の考え方にのっかって論じた話のなかでです。このあたり、乱数や確率の話でもあって僕なんかには身を持ってよくわかる話でおもしろかったです。それに、近頃ではよく、人とのつながりは大事だよなあと思うようになって、これは背中を押してくれる考え方なのでした。 と、そんなところですが、新書タイプの本ですし200ページくらいなのでさくさく読めること請け合いです。超常現象と創造性のどちらにも興味がある方ならば、とても好い読書時間になると思います。また、「無意識」を知りたい人にとってはかなりよく知ることができる入門編でもあると思います。おすすめです。

Posted by ブクログ

2020/02/08

超常現象を科学的に解明する本。 はん幽霊論というキーワードを基に、反・半・汎に分けて解説。具体的な超常現象を解明するよりも、超常現象の科学的な捉え方を示唆する。個人的は具体的な超常現象をもっと解説してほしかった。 幽霊=人間には「見た」と錯覚するメカニズムがある 金縛り=カギは...

超常現象を科学的に解明する本。 はん幽霊論というキーワードを基に、反・半・汎に分けて解説。具体的な超常現象を解明するよりも、超常現象の科学的な捉え方を示唆する。個人的は具体的な超常現象をもっと解説してほしかった。 幽霊=人間には「見た」と錯覚するメカニズムがある 金縛り=カギは睡眠時の肉体コントロールの誤作動 お守り=「効いた」のは統計上の偏りに過ぎなかった テレパシー=「何か」による作用は認められるが… 透視=米軍も実用化を研究していた? 予知=それは人の無意識がもたらしている?

Posted by ブクログ

2018/07/24

科学の視点から、心霊現象や超能力を理解する本。 心霊現象や超能力を全否定するのではなく「役に立つか立たないか」という視点で解説しているのが面白い。 宇宙人誘拐=金縛り、には驚いたけれど、読むと腑に落ちる。 学生の頃、石川先生の講義が毎週楽しみだったのを思い出した。

Posted by ブクログ

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