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サードマン 奇跡の生還へ導く人 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2014/03/29 |
JAN | 9784102184912 |
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サードマン
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商品レビュー
3.5
19件のお客様レビュー
つくづく、私は冒険や探検、極限状況を乗り越えて生還した人の話が好きらしい。 本書の著者が言及している作品はもちろん、訳者があとがきで言及している作品でさえ、読んでいる。ジョー・シンプソン、アーロン・ラルストン、松田宏也、佐野三治等々。現に、本書を読みたいと最初に思った理由も、あの...
つくづく、私は冒険や探検、極限状況を乗り越えて生還した人の話が好きらしい。 本書の著者が言及している作品はもちろん、訳者があとがきで言及している作品でさえ、読んでいる。ジョー・シンプソン、アーロン・ラルストン、松田宏也、佐野三治等々。現に、本書を読みたいと最初に思った理由も、あの角幡唯介氏が文庫化にあたって解説を書くと知ったからだ。 解説を読むと、あれだけ自身の冒険記録を上梓している角幡氏でありながら、サードマンにまだ出会ったことはないという。冒険者が、自分の精神と肉体のギリギリの限界まで達したとき、すべてが絶望にしか見えない状況に追い込まれたとき、それでもその極限状況を切り抜けようとする潜在意識、自分自身の心と体を守るために備わった神経伝達のしくみが生み出す<存在>がサードマンだ。角幡氏は、それに会えていないということは「自分はやり切れてないのではないか」と複雑な心境になった、なんとしてもサードマンを見たいと書いておられるから、まだまだ彼の冒険譚は楽しめそうだ。 前置きはいいとして。 そんな私が本書に期待したのは、極限状況で、その当事者が出会うという「サードマン」を科学的に解き明かし、人間の脳の作用機序が明らかになるというものだったのだが、うーん、そこはゼロではないけど期待したほどではなかったというのが正直なところ。 個人的には、そのような極限で起きる現象であれば、一種の防衛機制的なものだろうという予測はしていたし、あながちそれもそこそこ当たっていそうではあった。個人差もあり、資質的性格的な面も、また文化的背景もあったり、そこに至るまでの環境や状況も影響するだろうから、これがメカニズムです、これが理由です、みたいなものは簡単には言えないだろう。ただ総じて言えることは、いかに人間の脳が、その個人の生命を守ろうとするための潜在力があるか、その潜在力をいかに本当に必要な時に発揮するか、ということだ。よくできている、と言ってしまえばなんだか軽々しいが、いや本当に、なんと人のもつポテンシャルが奥深いものなのかと、改めて恐れ入った。生きる者の、生命をつなぐことへの本能の力強さを、思い知らされずにはいられない。 科学的解明という点では若干の物足りなさもあったが、なにより私の大好きな、生還の事例がたくさん載っていて、読んでみたくなった著作が増えてしまったことは言うまでもない。 さーて、また読みたい本にあれもこれも登録しなくちゃだな! 人間の逞しさに感服しつつ、そして角幡唯介氏の次なる冒険譚を楽しみにしつつ。 蛇足。 サードマン現象は、やっぱり、限界を超えた状況から自分自身を守るために備わった脳のしくみによるものだと思う。よくある火事場の馬鹿力的な話もそう。人は普段、脳の本来の能力の3割くらいしか使わず、いざというときにだけ、その全力を出すっていう。それと機序としては同じなのではないかな。ひどい虐待にあった子どもが解離を起こすのもそうだし、肉体的精神的に苛烈な状況に長期間陥ると、その苦痛を真っ向から受け止めずにすむように脳が委縮するとかも。かように、人の脳は自分自身を守らんと作られているということでしょう。
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( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 https://www.bizmentor.jp/bookbar )
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山や海で遭難するなど命の危険が長期間続く状況からサバイバルした人はthirdmanFactorを体験していることが多い。いないはずの人の存在を感じ,その人の存在によってサバイブできる現象がThirdmanFactorである。その原因として脳神経的な作用が想定されるが詳しいことは分...
山や海で遭難するなど命の危険が長期間続く状況からサバイバルした人はthirdmanFactorを体験していることが多い。いないはずの人の存在を感じ,その人の存在によってサバイブできる現象がThirdmanFactorである。その原因として脳神経的な作用が想定されるが詳しいことは分からない。死ぬ間際になるとお花畑を見たり親や先祖が迎えに来たりしたことを語る臨死体験者もいるので,そんな風にできているのだろう。そう考えると,死ぬ瞬間というのはそんなに怖いものではないのかしれない。どんな状況でも,精一杯生きればいいのだと前向きになれる。 ただし,欧米の本にありがちな具体例を延々と書き連ねていくスタイルなのに注意。個人的には疲れるスタイル。具体例を紹介することでその人達に敬意を払うという文化でもあるのだろうか。それとも帰納法的な妥当性向上の技法か。
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