アニメ『俺の妹。』がこんなに丸裸なわけがない。 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。アニメ公式ガイドブック

電撃文庫編集部【編】

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2014/03/08
• JAN: 9784048664509

商品レビュー

2018/11/27

アニメ二期のガイドブック。
アニメ自体も、そしてガイドブックもタイトルが一期と同じに見えますが、二期はアニメのタイトルの最後に、そしてそのガイドブックの書名の最後にも読点がついています。物語に区切りがついたイメージを表現したかったのかもしれません。
この手の凝ったタイトルと言えば、「けいおん」が同じようなことをやっていて、感嘆符が一つから二つになっていましたっけ。やりたいことはわかるのですが、検索しにくいし買ったかどうかも分からなくなりがちなので、ちょっと考えて直して欲しいと思います。

カバーは水着写真にこんな加工をすると全裸にみえるとしてこの本が発行された頃ネットで流行っていた「水玉コラ」。一期のガイドブック同様、カバーを取るとその下にちゃんと水着を着用したイラストがあります。

ガイドブック自体の内容は、未収録の版権イラストが大量に掲載されたイラストギャラリー、設定画と声優さんのインタビューで構成されたキャラクターガイド、一話あたり見開き2ページで構成されたストーリーガイド、千葉都市モノレールをはじめとするコラボレーション企画がまとめられたタイアップガイド、監督、シリーズ構成キャラクターデザイン、原作者のスタッフインタビューなどとなっており、アニメの公式ガイドブックとしては一般的なものでしょう。

ただ残念なことに、一期のガイドブックで面白かった聖地巡礼での声優さんのグラビアと原作者によるショートストーリーはなくなってしまいました。その代わり、イラストギャラリーはアニメ一期の成功もあって膨大なボリュームで楽しめるものになっています。

ストーリーガイドには、見所が囲み的にまとめてあるのですが、当該箇所のスクリーンショットとか絵コンテが掲載されていません。DVDや録画で見ればいいのかもしれませんが、今それを持っている人の方が少ないでしょうから、やや消化不良気味です。

自分にとって興味深かったのは、一期同様、スタッフインタビューでした。監督の神戸洋行さん、シリーズ構成の倉田英之さん、キャラクターデザイン・総作画監督の織田広之（かんざきひろ）さん、そして原作者伏見つかささんのインタビューが掲載されています。原作イラストレータがキャラクターデザインをはじめガッツリ関与し、原作者もシナリオを書いていて、ラノベのアニメ化としては異例なほど恵まれていた今作の舞台裏について、いろいろと堪能できました。贅沢を言えばもっともっと突っ込んだり、他のスタッフにもインタビューしたりしてページ数にして3倍くらいにして欲しかったと思います。

あとは原作のラストについて原作者が語っていますが、そのラストに納得がいっていない読者としてはここももっと突っ込んで聞いて欲しかったかなあ。

ということで、ファン向けのアイテムですが、全体的に物足りないように思います。買うなら過度の期待は禁物です。