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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2014/02/08 |
JAN | 9784309022567 |
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商品レビュー
3.3
45件のお客様レビュー
なかなか刺激的な作品を書き続けていて、小説という方法について、あれこれ実験的思考を繰り広げている若い女性作家、まあ、そんな印象の松田青子さんの短編集です。 うまくいえませんが、ボクは面白がって読みましたが、評価の方向性によって○×に分かれるでしょうね。 あれこれ、アホブログ...
なかなか刺激的な作品を書き続けていて、小説という方法について、あれこれ実験的思考を繰り広げている若い女性作家、まあ、そんな印象の松田青子さんの短編集です。 うまくいえませんが、ボクは面白がって読みましたが、評価の方向性によって○×に分かれるでしょうね。 あれこれ、アホブログに書きました。覗いていただければ嬉しいです(笑) https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202303240000/
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読んだ2014年当時、正に主人公の娘と同じように英語の仕事に固執して、キャリアに悩んでいた。だから「それじゃお守りじゃなくて呪いよ」というフレーズが刺さった。 2022年に再読。今は拘りなく英語に関係ない仕事をしている。 改めて読んでみると、英語が出来ることがアドバンテージのは...
読んだ2014年当時、正に主人公の娘と同じように英語の仕事に固執して、キャリアに悩んでいた。だから「それじゃお守りじゃなくて呪いよ」というフレーズが刺さった。 2022年に再読。今は拘りなく英語に関係ない仕事をしている。 改めて読んでみると、英語が出来ることがアドバンテージのはずなのに、そのせいで派遣の仕事を転々としていることの皮肉が伝わってくる。 また、今更ながら英語への皮肉とは別で親の子供に対する執着についても皮肉られていることに気付いた。 主人公の母は夫や義母のような道を歩んでほしくない一心で娘に英語教育を受けさせているけど、それは「あの人たちのようになってほしくない」が動機であって、娘にどうなってほしいかではない。 もっと言えば娘がどうありたいかという尊重の姿勢に欠ける。 別に英語に限らず、「せっかく就いた仕事だから」「ああはなりたくないから」みたいな理由の動機はお守りじゃなくて呪いに変わり、自分の「森」が腐っていくから気をつけてね、というメッセージを感じる。 難点は主語が「英子」「娘」「わたし」と混ざってり、誰の目線で語られた文章か分かりづらい。(使い分けられているのかもしれないけど、意図は分からなかった) これ以外に収録されている短編はいまいち印象に残らなかったので星3つ。
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松田青子さんの著書はフィクションでありノンフィクションだ。 それは彼女と私が同世代で、生まれ、育ち、そして働き今に至るまでに共有する感覚、世代間が共通しているからかもしれない。 英子の森にあるように、 私も「英語」が得意で英語ができて、英語ができれば職業選択の自由を得、お金持ち...
松田青子さんの著書はフィクションでありノンフィクションだ。 それは彼女と私が同世代で、生まれ、育ち、そして働き今に至るまでに共有する感覚、世代間が共通しているからかもしれない。 英子の森にあるように、 私も「英語」が得意で英語ができて、英語ができれば職業選択の自由を得、お金持ちになれると思ってきたけれど、いざ働いてみたら完全ドメスティックな仕事、あれだけ得意で難解な学術論文すら読んでいた自分の英語力は化石となってしまった。 笑えない、苦しい、こんなはずじゃなかったのに、 しかも妊娠出産のキャリアを経て、第一線や出世というキャリアからは完全に遠かった。 葛藤があるからこそ、人は成長するものだと思う。 著書に描かれている他人事のようで紛れもない自分ごとと感じるなにかの世界に触れ、無意識に受けてきた呪詛に気づき、自立してどう生きるのか? そのきっかけにしたいな、と強く思うのだった。
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