無伴奏ソナタ 新訳版 ハヤカワ文庫SF

オースン・スコット・カード(著者), 金子浩(訳者)

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2014/01/25
• JAN: 9784150119409

商品レビュー

2024/09/12

　舞台化された表題の無伴奏ソナタを含む短編集。
人の身体・生命　尊厳に関わる内容や表現があるので、好き嫌いが分かれそうな作家さん。

無伴奏ソナタは、舞台の印象よりかなり短編だったのでびっくり。

サラマンダーの短編は、童話的で印象に残った。

読み疲れてしまうので、なかなか時間がかかりました。

2024/08/06

ミュージカルの「無伴奏ソナタ」を観た。
ディストピアものにはムカムカさせられるか感嘆させられるかの極端な２パターンの経験しかなく観劇が怖かったけれど、救いのあるSFだったので満たされて劇場を後にした。

そして、原作がたった30Pの小説と知り、手に取った。
結論から言うと、私がこの作品と出会ったきっかけがミュージカルで良かった。
人間同士の関わりの美しさを押し出した２時間半の舞台の印象強さに比べて、この原作はいやに淡白だ。

しかしまあ、SFの短編集はかくあるべきかと思い直し、他の作品も読んでみた。
「エルダーのゲーム」。……うーん、やはり読まないべきかも。
一度本を置き、他の方の感想を読んだ。少し勇気が出たので、もう一遍。
「王の食肉」。き……気持ち悪い…。でももう一遍。
「死すべき神々」。ここでようやく、宇宙を題材にした話の多さに気がついた。
私はなんだかんだ人間模様が描かれた作品が好きなので、この本とは馬が合わないと悟り改めて表紙を閉じた。

ということで、感想はここまで。
どうか夢に出ませんように。私は今の世界を生きていて、充分に幸せなんだから。

2023/03/10

「エンダーのゲーム」が気になって読み始めたが、宇宙を舞台としていないわりと現実に則した短編も多く、読んでいてダレることがなかった。友人や家族との何気ない会話や出来事をきっかけに、これほど多様な物語にまで膨らませて作品に仕上げる作者の力量に驚かされる。「エンダーのゲーム」の長編も読んでみたいと思えた。