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ユニヴァーサル野球協会 白水Uブックス189
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2014/01/20 |
JAN | 9784560071892 |
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ユニヴァーサル野球協会
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ユニヴァーサル野球協会
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商品レビュー
4.3
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神はピザを食い、ビールを飲み、 たまに女とfxxkしてはサイコロを転がして世界を作った。 そこに生まれた人間は、いつしか神の手を離れ…… という寓話。 というか、 旧約聖書における天地開闢ストーリーのパロディ。 但し、主人公は会計事務所に勤める中年男性。 三つのサイコロを振って...
神はピザを食い、ビールを飲み、 たまに女とfxxkしてはサイコロを転がして世界を作った。 そこに生まれた人間は、いつしか神の手を離れ…… という寓話。 というか、 旧約聖書における天地開闢ストーリーのパロディ。 但し、主人公は会計事務所に勤める中年男性。 三つのサイコロを振って出た目の組み合わせから、 自作の設定表を参照し、 試合を展開させるスタイルの野球ゲームに没頭するあまり、 職を失う羽目になるヘンリー・ウォーが、 次第に現実と虚構の境い目を見失っていく物語。 後でブログにもう少し細かいことを書くかもしれません。 https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/
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期待のルーキー、デイモン・ラザフォードは涼し気な顔でマウンドに立っている。完全試合達成まで後少しだってのに、ちっとも動揺した素振りを見せずに! そして、クールな表情のままミットへ投げ込むと、アウトカウントがまたひとつ! さあ、完全試合にまた一歩近づいたぞ! スタンドは大歓声を...
期待のルーキー、デイモン・ラザフォードは涼し気な顔でマウンドに立っている。完全試合達成まで後少しだってのに、ちっとも動揺した素振りを見せずに! そして、クールな表情のままミットへ投げ込むと、アウトカウントがまたひとつ! さあ、完全試合にまた一歩近づいたぞ! スタンドは大歓声を上げる! ……といった具合にこの小説は始まるわけだが、実のところ、これらは試合は現実のものではなく、一人の男の脳内にしか存在しないのだった。 中年会計士ヘンリーは「ユニバーサル野球協会」という、架空の野球リーグをシュミレートする、自作ボードゲームに没頭していた。 サイコロを3つ振り、出た目によって、ヒットになるか、三振になるか、はたまたデッドボールになるのか……彼の脳内では架空の野球リーグの、架空の野球選手たちがイキイキと躍動し、試合は盛り上がりを見せていた。 だが、ある試合中におこったアクシデントによって、現実と空想が混同していく…… ゲームに熱中しすぎて睡眠不足が続いた上に、仕事中もそのゲームのことしか考えておらず、上の空だったためにミスをしてしまい、上司に叱責されるなど、身につまされるものがありますね、ええ。 ヘンリーは現代日本に生まれていたら、パワプロで延々オーペナ回しているタイプだと思う。
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恐ろしい一冊。想像力も際限がなくなると、現実の境界線がどこにあるのか分からなくなる。 『ユニバーサル野球協会』とは、ヘンリー自身が考案した野球ゲームの架空のリーグ。サイコロ(これは「ダイス」と訳して欲しかった)をころがして、その出た目によって試合の次の展開を決めてゆく。このリーグ...
恐ろしい一冊。想像力も際限がなくなると、現実の境界線がどこにあるのか分からなくなる。 『ユニバーサル野球協会』とは、ヘンリー自身が考案した野球ゲームの架空のリーグ。サイコロ(これは「ダイス」と訳して欲しかった)をころがして、その出た目によって試合の次の展開を決めてゆく。このリーグには8チームが所属し、各チームは年間84試合を戦う。 架空の世界のゲームなのだが、選手は言うまでもなく、監督やコミッショナーまで人格と個性を持ち、読んでいるそばから、何がヘンリーの頭の中の話なのか、何が現実の世界での出来事なのか、もう分からなくなる。そして、ある試合の中で万にひとつのある出来事が起きてから、この空想(いや敢えて言えば、妄想)と現実の境界がますます曖昧になる。頭のなかで非常ベルが鳴っているようなのだが、それすらもどちらの世界で鳴っているのか分からない。 本書が書かれた1968年には、もちろん「バーチャルリアリティ」なんていう言葉は存在しなかったはずだ。しかし、ここで描かれているのはまさに「バーチャルリアリティ」だ。これを自分で正しく支配しないと、ヘンリーのように妄想が爆走する。そんなことをこの時代に警告していたのだとすると、その洞察力もある意味恐ろしい。
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