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ベルクソン・時間と空間の哲学 講談社選書メチエ567
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2014/01/14 |
JAN | 9784062585705 |
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ベルクソン・時間と空間の哲学
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商品レビュー
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著者は、時間を空間化し、持続の多様性を同質的なものの並置に切り縮めることを批判するベルクソンの議論に注目しています。著者によれば、こうしたベルクソンの議論それ自体が、時間と空間を二元論的に切り分けてしまっているとみなされなければなりません。しかし、こうした時間と空間の区別がそこに...
著者は、時間を空間化し、持続の多様性を同質的なものの並置に切り縮めることを批判するベルクソンの議論に注目しています。著者によれば、こうしたベルクソンの議論それ自体が、時間と空間を二元論的に切り分けてしまっているとみなされなければなりません。しかし、こうした時間と空間の区別がそこにおいて成り立つ「場所」を前提とすることで、はじめてベルクソンの考える「持続」が「持続」としてすがたを現わすということに著者は着目し、それについての考察を展開しています。 ひとつの問題が執拗に追及されているところに感心させられたのですが、こうした問題を論じるにあたっては、「本性の差異」と「程度の差異」を切り分けるというドゥルーズの発想が先蹤として存在しているように思います。本書での議論は、「持続」がそれだけで純粋に「持続」として直観されることはありえず、むしろ「記憶」の中での「痕跡」として「純粋持続」が指し示されるという結論へと進んでいきます。 これはこれで、一つの解釈としてはおもしろいのかもしれませんが、この方向でのベルクソン解釈には、ドゥルーズの解釈が示したような豊穣な可能性は期待できないような気もしています。
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熊野純彦訳が出たからではないが、興味を惹かれて読んでみた。フランスの哲学が嫌いなわけではないが、なぜか今までベルクソンに興味を持てなかったんだよなぁ。 読んだ感じ、ベルクソンってかなりフッサールに被るなぁ、と。読んでいて、ところどころ発生的現象学での議論を思い出した。といってもフ...
熊野純彦訳が出たからではないが、興味を惹かれて読んでみた。フランスの哲学が嫌いなわけではないが、なぜか今までベルクソンに興味を持てなかったんだよなぁ。 読んだ感じ、ベルクソンってかなりフッサールに被るなぁ、と。読んでいて、ところどころ発生的現象学での議論を思い出した。といってもフッサールよりも言語に対する問題意識が強いのと、記憶という意外に哲学で真正面から取り組まれない概念に取り組んでる部分は面白いかった。ドゥルーズがベルクソンから影響を受けてるのは、この言語と持続のつながりの部分なんだろうなぁ、となんとなく。そして、言語についてはどこかソシュールにもつながる観点もある。 フッサールとベルクソンということで言えば、フッサールが視覚的イメージで考えた一方、ベルクソンは聴覚的イメージで考えたって捉えると分かりやすくなるな。 この本自体のスタンスは、ベルクソンを解説しつつかなり批判的な読み方をしているから、入門書として読むとどこからどこまでがベルクソンの考えなのか分かりにくくなりがちだった。 冒頭から「なぜ生きているのか」という問いに答えられない哲学は無意味だと思う、とど直球で来て最後に著者なりの解答がされるんだが、うーん。この問い自体、個人的に興味を惹かれないのもあるけど、なんか論考の頃のウィトゲンシュタインみたいな答えで消化不良だな...。自我に場をもってきて回収する方向は苦手だわ。
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存在根拠としての「質的多様性」に「数的多様性」が先行するのではないか。同様に、夢に対して覚醒が、純粋持続に対して空間化が、流れに対して固定する点が先行する?
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