製造迷夢 新装版 徳間文庫

若竹七海(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2014/01/09
• JAN: 9784198937782

商品レビュー

2024/05/21

＜再登録＞刑事の一条風太は、事件を通じてリーディング能力を持つというい井伏美潮と出会い。次第に惹かれていく…
読んでまず思ったのは、人の心なんて知らない方がいいという事。真相を知る度に傷ついてしまう美潮が痛々しい。前世で殺されたという少女が登場する「製造迷夢」は、ミステリとしても満足のいくものでした。でも後味の悪さもダントツ。ラストの数行が救われる展開になっているのが救い。

2023/10/04

旅のお共として。5篇の連作短編集。単行本は1995年8月に発行されたという、結構昔のものでびっくり。物に触ると残された思念を読むことができるという美潮と一条刑事の話。意外と恋愛話だった。一つ一つの事件も結構ハードで特に表題作は戸籍のない子ども、被虐待児の話で切なかった。最後の娘に売春のようなことをさせていた話とか。サディスト相手で体が傷だらけにされるなんてほんとひどい。こんな奴死ねばいいのに。

2022/08/21

好きな著者だったので。

以前、女性で刑事でサイキックのミステリーを読んだことがある。
なので、平凡な感じで華やかさのない超能力者は、
意外とすんなり受け入れられた。

一条刑事はとある事件がらみで、
輸入会社に勤めながら、サイキックとしても人と会っている女性と知り合う。
彼女はちょっと触れただけで、
刑事の職業、名前、家族や顔の傷を負った事件のことまで読み取る。

いろいろな事件があるが、
正直、二人の行方が気になって仕方がなかった。
先輩刑事が代理のプロポーズをするとは、
恋愛としてもミステリーとしてもルール違反過ぎる。