電信柱の陰から見てるタイプの企画術

福里真一【著】

• 販売会社／発売会社: 宣伝会議
• 発売年月日: 2013/10/31
• JAN: 9784883352906

商品レビュー

2016/12/15

自然に口角が上がる本。電車の中で読むのは危険なほどおもしろい。共感できるところが多く、わたしも賑やかなフリした電信柱の影タイプなんだと痛感。福里さんも普通の人なんだと思える一冊でした！

2016/03/11

明日があるさを使ったジョージアのCMがバズッた背景には著者の前向きアレルギーという特性があったというエピソードが印象的だった。前向きに対して距離があるからこそ人々の固定概念を打ち破り本質を貫き心を捉えることができたというコミュニケーションデザインの好例やと思う。
心開いてないって言われるのが自分と一緒すぎて、でも電通で働けてるのは羨ましすぎて複雑な気持ち笑

2015/10/01

著者はヒットCMをいくつも持っている(そうだが、僕は知らない)CMプランナー、であるのに、派手そうな広告業界にあって、電信柱の陰から見てるタイプ、なのだろうだ。

本書も最初から、いかにこんな文章読んでもためにならないかもしれないよ、という弱気とか逃げ道のようなものが満載だ。

コミュニケーションズ・エクセレンス、とか言っていた電通に、コミュニケーションが苦手だ、自己処罰だ、といって入った、というひねくれぶり。前向きアレルギーに冒されている、などというし、もう、自分のことかと思った。

けれど著者は電信柱の陰に隠れるふりをして、お仕事をこなしているのだ。「宣伝会議」の連載だというが、よくまあ、こんなネガティブに見えるものを載せたなあ…って、著者も思っていたようだ。電柱の陰から、そういう計算をしているのだ、ろう。

後半のインタビューでは、CMの企画についてモリモリ語っている。そこにも、少し電信柱の面影が見られるけど、やっぱり仕事を前向きにやっているのだ。残念、といいたいところだが、この部分がこの本の真のウリかもしれない。「企画術」だしね、タイトル。

あとがきには、「本当に申し訳ありませんでした」と。気勢を削ぐ、の反対である。こういう闘いかたもあるのだ。