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アントニオ・タブッキ(著者), アントニオタブッキ(著者), 和田忠彦(訳者), 和田忠彦(訳者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2013/09/26
JAN 9784309206325

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2026/07/30

書き手の異なる18通の手紙で構成された、書簡体の短編小説集です。 18通のうち17通は男性から女性へ宛てて書かれたもの、残りの1通は女性の手によるものです。 それぞれの作品は、書簡という形態で書かれていますが、独り言のようでもありますし、心に浮かんだことを、思いつくまま、とりと...

書き手の異なる18通の手紙で構成された、書簡体の短編小説集です。 18通のうち17通は男性から女性へ宛てて書かれたもの、残りの1通は女性の手によるものです。 それぞれの作品は、書簡という形態で書かれていますが、独り言のようでもありますし、心に浮かんだことを、思いつくまま、とりとめもなく書き連ねただけのようでもありますし、あるいは散文のようでもあり、または詩のようでもありました。 手紙の内容は、思慕であったり、恋情であったり、懐旧であったり、追憶であったり、懺悔であったり、後悔であったり、恨み辛みであったり・・・つまり十把一絡げにして大雑把に言ってしまうと、それぞれの書き手が自らの愛を綴ったものです。でも、中にはなにを語っているのか、よくわからないものもありました。 手紙はあくまで個人的なものですから、書く者と受け取る者にしかわからないことがあって当然です。なので、そこは読者が想像力を膨らませて、補うしかないということなのかもしれませんが、本書を読んでいると、文章をたどって意味を理解する前に、言葉そのものが押し寄せてくるといった感覚を味わうことがしばしばありました。詩的であると述べましたのは、そういうことがあったからです。 そもそもこれらの手紙は、読まれることがあったのでしょうか?もとより読まれることを想定して書かれたものなのでしょうか?必ずしも、そうではないような気がしますが、そんなことすらどうでもよいことなのかもしれません。 もしかすると、カタルシスを得るために書かれたものなのかな、なんて思ったりもしました。 近ごろは、手紙を書く人もめっきり少なくなってしまいましたが、自ら筆を手に取って、思いをしたためるという習慣はなくしたくないものですね。 https://note.com/b_arlequin

Posted by ブクログ

2020/02/20

一読意味不明の難解な短編もいくつかあるが(読者にとって良くないことに前半に集中しているから、本を途中で投げ出したくなる)、死別するなどして今はもう会えないかつての愛する人に語りかけるような様々な書簡で構成された、やや感傷的なショート・ストーリー。「わが家からの朗報」は妻が自殺し、...

一読意味不明の難解な短編もいくつかあるが(読者にとって良くないことに前半に集中しているから、本を途中で投げ出したくなる)、死別するなどして今はもう会えないかつての愛する人に語りかけるような様々な書簡で構成された、やや感傷的なショート・ストーリー。「わが家からの朗報」は妻が自殺し、精神障害のある息子とともに残された夫が亡き妻に書き送る手紙。母を弁護し正当化しようとしてメンタルが追い詰められる息子。何年も過ぎても、ぼくらは何一つ忘れることなく憶えていると語る夫。なんて辛い話なんだろうか。「仮面を疲れて」はシェイクスピア俳優のカップルの話。ハムレットとオフィーリアを演じていた2人だが、何が芝居の話なのか、どれが現実の話なのか、境界が曖昧なままハムレット俳優は、芝居と同じように自殺してしまったオフィーリア俳優を回想していく。現実には存在しなかった2人の孫に鉄道のおもちゃを買ってやる話は涙なしには読めない。「わが淡い瞳、蜜のような髪」も「きみを欲し、きみをもとめ、きみの名を呼び…」も男心が切ない。

Posted by ブクログ

2016/03/07

手紙は常に時間にうまく着陸できない。そもそもこれらの書簡は届けられたのかさえ怪しいものもある。とはいえ、言葉は祈りだ。届くことを前提として書かれた言葉は傲慢だ。うるさくてかなわない。では、タブッキのこの本は謙虚なのだろうか。まさかね。 これらも傲慢なんだ、届かないって分かってる...

手紙は常に時間にうまく着陸できない。そもそもこれらの書簡は届けられたのかさえ怪しいものもある。とはいえ、言葉は祈りだ。届くことを前提として書かれた言葉は傲慢だ。うるさくてかなわない。では、タブッキのこの本は謙虚なのだろうか。まさかね。 これらも傲慢なんだ、届かないって分かってるから。それにもかかわらず書かなきゃならなかったんだから。ただし、その傲慢さは魅惑的でときに幻想的ですらある。 書簡短編集。あとがきおよび訳者あとがきもよい。

Posted by ブクログ

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