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夏の果て
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 小学館 |
発売年月日 | 2013/09/26 |
JAN | 9784093863667 |
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夏の果て
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商品レビュー
3.5
11件のお客様レビュー
多分以前途中で読むのをやめた本。 若宮は、小田嶋隆さんのことだろう。 二人とも随分と恵まれた人生だったんだなぁと感じる。 人は、なにも選べないまま生まれてくる。 全ては、配られたカードと、配られるカードの偶然が織りなす物語り。 どうやらあまりフィクションではない物語、自伝は、そ...
多分以前途中で読むのをやめた本。 若宮は、小田嶋隆さんのことだろう。 二人とも随分と恵まれた人生だったんだなぁと感じる。 人は、なにも選べないまま生まれてくる。 全ては、配られたカードと、配られるカードの偶然が織りなす物語り。 どうやらあまりフィクションではない物語、自伝は、それが羨望の対象となるようなものであれぼ、そう楽しい気持ちで読めるものではないんだ、というのが感想かな。 岡さんの広告表現。 散文的で叙情的。 湿度のある恋愛めいた「文学的」なものを、上手にクライアントを口説いて成立させる印象。 売らんかな、ではなく、人を巻き込む自分語りな「作品」という印象があった。 なんか、そんなところが、「広告好き」の心をざわつかせる、そんなスターだったように思う。 小霜さんとかとは随分異なるタイプと思った。 岡さんも小田嶋さんも亡くなった今、ようやく読み続ける気になれた。 岡さんが亡くなった年齢まで、自分には、後10年しか残されていない。 そこまで届くかどうか。 あるいは、長々と先まで行くのか、全く分からない。 「『どうやっても、うまくいく』中学生のときのような誤った全能感に酔っていた」(p291) 成功のパイは限られていて、ちょうど同じだけのその裏側、不遇はこの世に存在する。 どちらかといえば、裏側を耐える会社生活をなんとかやり過ごす毎日だが、10年は10年。 どう会社で生きるか、よく考えることは重要なことと改めて思う。
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先日、亡くなられたTUGBOATの岡康道さんのたぶん、自伝的な小説。 仕事のジャンルもレベルも規模感も違うけど、広告業界の片隅にいる人間として岡さんの訃報を聞き、読みたくなった。 フィクションということだけど、岡さんより更に遅れてきた世代の人間として、バブル前後の広告業界も含めて...
先日、亡くなられたTUGBOATの岡康道さんのたぶん、自伝的な小説。 仕事のジャンルもレベルも規模感も違うけど、広告業界の片隅にいる人間として岡さんの訃報を聞き、読みたくなった。 フィクションということだけど、岡さんより更に遅れてきた世代の人間として、バブル前後の広告業界も含めて時代とか人生のようなものを感じることができた。
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身長183cm。早稲田大法学部卒。コネなし電通入社、営業局配属。営業がとにかく嫌で、難関のクリエイティブ局への転局試験をパスし、CMプランナーに。JR東日本の「その先の日本へ」キャンペーンでその年の広告賞を総ナメ。その後、部下3名引き連れ、日本初のクリエイティブエージェンシーTA...
身長183cm。早稲田大法学部卒。コネなし電通入社、営業局配属。営業がとにかく嫌で、難関のクリエイティブ局への転局試験をパスし、CMプランナーに。JR東日本の「その先の日本へ」キャンペーンでその年の広告賞を総ナメ。その後、部下3名引き連れ、日本初のクリエイティブエージェンシーTAGBOATを設立。酒・タバコは遣らず、スーツしか着用せず、趣味はアメフト。年間50本の映画・50冊の本・50試合のベースターズ観戦を自身に課す。先頃還暦迎えるも、ますます意気軒昂な苦みばしったミドルクリエイター。 そう、広告業界では知らぬ人はいない御仁が書いたディテール感満載の自伝的小説はこんな話。 19歳の時に父が5億円もの借金を踏み倒して失踪。謎だらけの父親との葛藤を縦軸に、三丁目の夕陽そのものの少年時代、学生運動鎮静後の寂寞感横溢の青春時代、バブル期の狂瀾な広告業界、友人「小田嶋 隆」への畏敬の念、トップクリエイターへの成長譚…を横軸にした、読み手によって、様々な読み方ができる小説。はたして主題である縦軸より横軸の方が面白いっていう主客転倒は、どうかと思いますが…。 赤裸々な内容でありつつも、放埓な父親と同じ血が自身にも流れているという「抗い」や「複雑な内面的葛藤」の叙述はなく、置かれた状況・現実に淡々と立ち向かうクールさで貫かれている。そう、小説の中でも岡さんは二枚目で格好いいのだ。
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