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B.A.D.(11) 繭墨は紅い花を散らす ファミ通文庫
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B.A.D.(11) 繭墨は紅い花を散らす ファミ通文庫

綾里けいし(著者), kona

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B.A.D.(11) 繭墨は紅い花を散らす ファミ通文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 エンターブレイン/KADOKAWA
発売年月日 2013/08/30
JAN 9784047290907

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商品レビュー

3.5

4件のお客様レビュー

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2025/07/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 依然、紅い女は繭墨あざかを狙い小鳥を媒介に現世に働きかける。繭墨家の分家が繭墨あざかを殺そうとした際、小田桐さんは繭墨あざかが死ぬ事を望まなかった。それは1巻の時とは違い、長く一緒にいて繭墨あざかとの間にある種の絆が生まれたからではないかと思います。  また、今巻では白木綾が人の姿を保てなくなりました。繭墨あさとに再び人とは違う事を突きつけられ、人の姿を保てなくなりながらも彼女が七海さんや小田桐さんと共にありたいと思い続けた事が尊く感じます。それだけに小田桐さんの為に行動し続けた彼女の最期は胸を打つものがありました。  そろそろ終わりも見えてきましたが、続巻も楽しみにしています。

Posted by ブクログ

2025/02/22

動けるようになって最初にした事が夢の中で関わった人達に救いの余地を授ける行為である点はもう本当に小田桐って感じ しかも、その最中の自分は激痛に苛まれ続けているとか、どういう精神性をしているんだ…… それでも小田桐は人と関わる事も生き足掻く事も辞めないのだから、ここまで来ると身勝手...

動けるようになって最初にした事が夢の中で関わった人達に救いの余地を授ける行為である点はもう本当に小田桐って感じ しかも、その最中の自分は激痛に苛まれ続けているとか、どういう精神性をしているんだ…… それでも小田桐は人と関わる事も生き足掻く事も辞めないのだから、ここまで来ると身勝手な彼の生き方も主義思想のレベルに達しているのではないかと思えてしまうよ 夢から脱しつつも紅い女の影響からは完全に脱せられない小田桐達がまず行うのはあざかの死に繋がりそうな予言の妨害 その為にカニバリズムと集団自殺がコラボレーションした宴に参加するなんて本作の展開はどうかしてる…。 ただ、小田桐が連想したように主催者である戸羽は紅い女に通じる要素がある少女だったね。その意味では彼女とどう関わるかという点は紅い女と対峙する上で参考と成り得たのだろうけど、小田桐は彼女の理解を得られなかった。喰われる人間の悲哀を理解できない矮小な人間と突き放される あの結末は戸羽が小田桐に気を遣ったとも言えるし、小田桐と己は生きる世界が全く違うのだと思い知った形とも言えるのかもしれない Episode2は生きる世界が全く異なる筈だった者達がわちゃわちゃするコメディ回だったね 小田桐の住まいを中心に皆が集まってくるのはいつも通りの展開ながら、そこにあさとまで加わるのは何とも珍しい てか、忘れがちだけど、あさとって綾から見れば主と言える存在だったんだっけ 元友人である小田桐からしても、元部下である綾からしても今のあさとは何を望んでいるか見えてこない。彼がしているのは小さな嫌がらせのような憎まれ口ばかり 誰もが生きる世界が異なる彼との関わり方に迷う。それだけに七海が本作らしからぬ正論を以てあさとをぶん殴ってみせたシーンは本当に良かったなぁ 七海って怪異方面には関わりない人物だけど、とびきりに怪しい綾や小田桐を受け容れている辺り、この世ならざる者が存在している事も察しているのだろう。その上で平穏な日常のシンボルとして小田桐や綾の近くにいて、日常に踏み込んできたあさとの言葉を振り切ってみせたのは彼女らしかった それだけに彼女が傍に居る時に世界が一変してしまうなんて信じられない展開では有ったけど。あれはまるで小田桐達に許されていた穏やかな日々が終わると示すかのようだったよ… 夢の中で関わった人達と関わり直す行為は小田桐らしいと先述したけれど、もう一つ小田桐らしい点は小鳥に関して。彼女から言及されたように、一旦関わりが終わってしまえば相手の事を綺麗さっぱり意識から外してしまう小田桐は夢で関わるまで小鳥の事を忘れていた 我妻や結奈には関わる事で救いを授けられた。なら関わらなかった小鳥が地獄に落とされていたのは当然かもしれず その意味では彼女が小田桐に向ける怒りには正当性がある。勿論、彼女が小田桐以外には救えなかったとかそういう意味ではないけれど、中途半端に関わるだけ関わって彼女を非難する小田桐に小鳥が侮蔑を向けるのは仕方ない そして、その点が仕方ないなら彼女によって引き起こされる新たな悲劇も仕方ないのかもしれない 小田桐が人殺しの罪意識を背負ってしまうのも、街が紅に包まれるのも、悲劇を逃れた筈の御影が苗床となってしまうのも… それにしても小鳥をトリガーにして引き起こされる悲劇の中で見えてくるのは紅い女による底なしの悪意は嫌悪感を抱かずに居られないものだったね 御影も小鳥も当人の望みを利用して、すり替える事で紅い女の望みが叶うように誘導した。そこで人間性は無視されているね。まるで全てが下らない玩具であるかのように扱われる 小田桐がかつて無い覚悟を覚えるのも当然であり、意識的に雨香を使って人を喰うのも止むなしと表現する他ない けれど、その過程で小田桐が失わなければならなかったものはあまりに大きかった…… 友人のように共に過ごしてきた綾は消え、本来は失った筈の腕は再び繋がり、あざか死亡に関する予言の半分が成就し、そして雨香は危険視せざるを得ない程に成長した 終わりの物語がより終わりに近づいてきた、そのように感じられるよ

Posted by ブクログ

2021/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

紅い女が見せていた夢から覚めた小田桐、夢の中の事件を現実で解決し、一段落ついたと思っていたら繭墨に未来が見える異能者御影粒良が連絡して来た、彼女は繭墨と自身の死を見ていた。 紅い女との夢の中が終わって少し関係ない話が入るかと思ったら、御影の未来視からの繭墨死亡の可能性。深刻な話になると思ったら、まさかの神の大量発生の話があったりと天上と底辺どちらとも突き抜けていて、小田桐同様こちらも振り回されている。まあ全体的にはシリアスな話で紅い女が小鳥を使って自分の望みを叶えようとしているが、まあ小鳥が馬鹿な道化師であきれる印象はあった。一方で綾の優しさと一途さが切なかった。

Posted by ブクログ