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移された顔
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2013/08/22 |
JAN | 9784103314219 |
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移された顔
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商品レビュー
3.3
8件のお客様レビュー
やっぱり帚木蓬生さんの小説は好きだ 戯曲は読み慣れていないので、短編小説「顔のない顔」を読んだ。 たったニ十ページほどの物語の中から、人の愛が溢れ出ている
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『顔のない顔』『移された顔』の二編。 表題作は著者初の戯曲である。 『顔のない顔』アルコール依存症の夫に顔を奪われた「わたし」。 人々の好奇と恐怖の目を弱った視力の中でぼんやりと捉えながら「わたし」は生きている。 「モンスター」と幼い子は言った。 「わたし」はそれを優しく諭す。...
『顔のない顔』『移された顔』の二編。 表題作は著者初の戯曲である。 『顔のない顔』アルコール依存症の夫に顔を奪われた「わたし」。 人々の好奇と恐怖の目を弱った視力の中でぼんやりと捉えながら「わたし」は生きている。 「モンスター」と幼い子は言った。 「わたし」はそれを優しく諭す。 顔の移植などという大掛かりなものが、本当にできるのだろうか。 顔を失った「わたし」は見知らぬドナーからもらった顔だった。 だから受け入れられたのかもしれない。 しかしそれが知人、親友だったら。 戯曲『移された顔』はそれを描いている。 事故で植物状態になったリナ。 ユミは顔をなくしてしまった。 唯一大けがを負わなかったのはリナの恋人、リョウ。 リナの顔はユミに移植された。 そのことでいったい自分自身はどこにあるのか、ユミは悩んでいる。 自分自身がどんな顔だったか思い出せなくなっている、とユミは語る。 実際そうなのかもしれない。 好むと好まざるに関わらず、私たちは自分の顔を毎日見ている。 そのことで、これはわたしだと認識する。 しかし、自分の顔が全く他人の顔に置き換わってしまったら、私が私だとどうやって思うのだろう。 物語はハッピーエンドで終わる。 しかし、我が身にそれが降りかかってきたとき、ハッピーエンドになるかどうかは、誰にもわからない。
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短編と戯曲。 短編は主人公の強さに感動した。戯曲はやや感情移入し辛かったけど、目先が変わって面白い。 手術シーンは生々しくてなかなかきつかった〜 医療技術が発達しても、顔を移植するということには心理的に大きな負担がかかるんだなあ。自分だったら耐えられるかどうか。。 「人」は「顔」。中身は関係ないというわけではなくて、顔が変わることの力は強すぎる。しかも知らない人ならまだしも親友の顔になるなんて。 帚木さんもお医者さんだから、後書きも興味深い。現実に顔を移植して強く生きている人がいるってことが衝撃的でした。
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