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曲がった家を作るわけ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 春秋社 |
| 発売年月日 | 2013/07/16 |
| JAN | 9784393935798 |
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曲がった家を作るわけ
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建築家の本ではないよ。作・曲・家の本。 作曲家の西村朗と吉松隆は作風はずいぶんと違うが、同じく1953年生まれで、古くからの盟友である。何しろ生年が一緒なので、双方とも2013年還暦。それを記念して、吉松隆は「独学異端の作曲家の無様な半生記」を、西村朗は「気まぐれなエッセイ」...
建築家の本ではないよ。作・曲・家の本。 作曲家の西村朗と吉松隆は作風はずいぶんと違うが、同じく1953年生まれで、古くからの盟友である。何しろ生年が一緒なので、双方とも2013年還暦。それを記念して、吉松隆は「独学異端の作曲家の無様な半生記」を、西村朗は「気まぐれなエッセイ」集を、同じく春秋社から出した。 まえがきもなく、いきなり作曲の締切の話。最初は一般論、やがて西村が藝大作曲科時代、課題の作曲の締切の話になる。自身は締切に間に合わなかったことはないというのだが、間に合わない先輩が人を集めて手伝わせるという話。この大学時代の回想から始まって、おおむね時間を逆行して語られる半生記の断片が第1部。 中学時代から作曲コンクールに出品しては落ちまくり、大学はいってからようやく入賞した苦労話。ではなぜ西村は作曲家への道を一途に歩むようになったのか、それは給食の脱脂粉乳が不味かったからである。これ以上ネタはばらしません。 さらには小学校時代、生い立ちへと遡るが、自身の人生を語る語り口の距離感がいい。セピア色の写真のように。 第2部は恩師やら、自作を演奏してくれた指揮者・演奏家の話。指揮者・山田一雄の失敗談の連続も面白いが、伊福部昭のエピソードは何ともよろしい。風格があり、大局観があり、なおそれを外すユーモアがある。邦楽器合奏の演奏会、箏をチェロの弓で弾く奇態な奏法の西村朗作品の初演を聴いて、「聴くに耐えない曲というのはしばしばあるが、西村君のは見るにも耐えない」。本書のタイトルは「曲がった曲を作るわけ」ではありません。 後半、ライスター、インデアミューレ、ガヴリロフ、ニコレ、アルディッティら彼が作品を捧げた演奏家たちとの交歓と、そこから生まれた作品のエピソードも面白く、ここは曲が聴きたくなってくるところ。 第3部はクラシック・エッセイ。天才、それもかなり特殊で偏った能力の天才の話。それから、交響詩の歴史についてのやけに力の入ったエッセイ。第4部は音楽と関係のないエッセイ。 西村朗は大阪出身である。「大阪人」とひとくくりにするのは愚の骨頂とはいえ、彼の曲を聴いて大阪っぽいとはまったく思わないが、何を書いても人を楽しませるこのエッセイは大阪人らしいサーヴィス精神に満ちている。還暦を機に書き下ろしたエッセイ集なので、書きたいことだけ書いたという伸びやかさもあるのだろう。
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