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橋の上の「殺意」 畠山鈴香はどう裁かれたか 講談社文庫

鎌田慧【著】

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2013/08/09
JAN 9784062776141

橋の上の「殺意」

¥110

商品レビュー

3.8

5件のお客様レビュー

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2018/03/21

小説「雪冤」を読んでから 本ルポルタージュ 頭で考え 捏ねくり回した死刑廃止論に 対して ルポの良さを 遺憾無く発揮 しっかりした取材 感銘した

Posted by ブクログ

2017/04/24

この裁判の経緯を見ると、結局最後まで犯人である鈴香の動機は解明されていない。 もちろん、裁判において提示された供述調書などにはもっともらしいことが書いてある。 事件解決のために警察も検察も成すべきことをしたのだろうし、何よりも犯人がいつまでも逮捕されないのでは遺族を筆頭に周辺の住...

この裁判の経緯を見ると、結局最後まで犯人である鈴香の動機は解明されていない。 もちろん、裁判において提示された供述調書などにはもっともらしいことが書いてある。 事件解決のために警察も検察も成すべきことをしたのだろうし、何よりも犯人がいつまでも逮捕されないのでは遺族を筆頭に周辺の住人たちも日常に戻ることができない。 それでも、精神的に何らかの問題があるという指摘が複数の精神科医によってされているのならば、もっと時間をかけて「真の動機」に踏み込んでほしかった。 人が人を殺す。 余程のことがなければ踏み越えることが出来ないほど高いハードルのはずだ。 やすやすとハードルを越えてしまった人たちには、ごく普通の日常を過ごしている人たちとは圧倒的に違う何かがあるはずだ。 殺人を犯す人たちは「特別な人」。 そうはっきりとさせてほしいのかもしれない。 そうすれば「普通の人」には有り得ない出来事だと安心できるから。 人としての何か大切なもの。 倫理観かもしれないし、命の重要さを軽んじる主義かもしれない。 その根本にあるものを解き明かしてほしい。 このノンフィクションを読んで感じたのは、「メディアスクラム」の怖さだ。 事件が起きるたびに報道は過熱し、家族や親戚縁者はもちろんのこと友人たちにまで取材陣が群がり、自分たちに都合のいい報道が繰り返される。 いつも思うのだけれど、被害者の家族や親、加害者の家族や親に向かって「いまのお気持ちは?」と聞くことに何の意味があるのだろう。 メディアスクラム(集団的過熱取材)は何度も繰り返されてきた。 古くは三浦和義事件で。 松本サリン事件で。 和歌山毒物カレー事件で。 報道の自由は守られなければいけない権利だ。 けれど、錦の御旗のようにそれを掲げて、暴走した取材や扇情主義に偏った報道などはあってはならないと思う。 犯罪は悪いことだ。 人の命を奪うのは悪いことだ。 何より、一度奪われた命は二度と戻ってくることはない。 大切な、誰にでも平等に与えられた、たったひとつの命。 他者が勝手に奪っていいはずはない。 だからこそ思う。 法のもとですべてを明らかに、罪を問い、刑を科す。 報道は真実を伝える素晴らしい力を持ちながら、ときにその力が事件の関係者やその周辺の人たちの人生に消すことの出来ない傷を負わすこともあるのだ。 報道陣だけではない。 加害者宅や被害者宅にかけられる無言電話や罵倒する電話。 噂話や捏造話を嬉々としてネットに書き込む行為。 ひとりひとりが超えてはいけない一線があることを認識することが大切なのでは?と感じるノンフィクションだった。

Posted by ブクログ

2014/02/11

あの畠山鈴香事件について、鎌田さんが 切り込みます。 殺人事件を起こしたことは間違いない。 しかし夫と別れたうえ、子育てに行き詰って いた母子家庭の教訓を引き出すこともなく、 縛り首にしてあの世に送って、何の解決に なるのだろうか。 大阪餓死事件と重なる感じ。 もちろん起こし...

あの畠山鈴香事件について、鎌田さんが 切り込みます。 殺人事件を起こしたことは間違いない。 しかし夫と別れたうえ、子育てに行き詰って いた母子家庭の教訓を引き出すこともなく、 縛り首にしてあの世に送って、何の解決に なるのだろうか。 大阪餓死事件と重なる感じ。 もちろん起こした罪は大きい。しかし、その 背景ももっと我々は知る必要があるかも しれません。この畠山被告は、マスコミが 描いたような強い人間なんかではありませんから。

Posted by ブクログ

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