パリ警察1768 徳間文庫

真梨幸子(著者)

• 販売会社／発売会社: 徳間書店
• 発売年月日: 2013/08/02
• JAN: 9784198937324

商品レビュー

2022/02/13

んー、あんまり好きじゃなかったー。
ごめんなさい。
何より、登場人物がカタカナで、
それが私にはダメだったー笑。

マレー警部は、危険人物なサド侯爵の監視役。
そんな目を離した隙にサド侯爵が事件を起こしてしまう。
さらに、以前サド侯爵が関わっていた女性の水死体が
発見される。
水死体もサド侯爵が関わっているのか？
事件の真相は…。

いろいろな事件が絡んでおり、それが解決していくのは
スッキリするんだけど、マレー警部と預言者エミルの
関係性は途中で分かってしまったので、
驚くこともなく、なんとなく残念でしたー。

きっとフランス革命とか好きな方には、
大好きな作品かもしれないなー。
私、ベルバラ好きなんだけどなー笑

2021/03/06

薔薇をご覧よ、彼らは他を殺すことなくただそこにいるだけで、自分自身の力で、あれほどまでに美しい花を咲かせ、実を結ぶ。そして恵みをもたらす。
なのに、我々人間は、他を搾取して、他を利用し、他を取り込んで、他を殺して、ようやく一日を生きながらえる。しかも、汚物を垂れ流して。これほどおぞましい呪いがあるだろうか。

「あなたの苦しみはとは、なんですか？」
『生きていること、そのものだ。他を殺生してでも養わなければならない、この肉体そのものだ。』

、、、なんてファンタスティック。
私の大好きな18世紀頃パリの淫と糞にまみれた舞台、野卑で俗悪な人間達、権力と淫蕩が飛び交い「死」が空気の様に身近な世界感が美しい。
正にウィッチャー ノヴィグラド。
「サド伯爵」の名が出たときには鳥肌が止まらなかった。あのサド伯爵です。実はマゾだったとか諸説あるものの、サディズムの語源となったと噂の偉大なるあのお方です。事前情報無しに手に取った分興奮は最高潮、もう少しで鼻血出すとこだった。

サド伯爵はしっかり仕事(サディズム)してくれてるし、それを監視するパリ警察は揉み消す為のみに存在する悪役仕様。たまらない。
そんな中、伯爵の新たな“おいた"が明るみになると同時期に無惨な姿となった死体が発見される。その水死体は過去、伯爵に陵辱されソレを世間に発表し、彼の悪名を轟かせた被害者の女だった。
怪しいですねぇ、サド伯爵ぅ。
重なる事件 特別任務を請け負うマレー刑事
奔走した彼によって明かされるその真相とはーー

「イヤミス」のイメージが強い真梨幸子。それを求めてこの作品を手に取った方からしたらかなり毛色が異なるので物足りなさを感じると思う。
しかし、全ての脇道に巡らせた数々の細やかな伏線と、それを決して取り逃さない収集力、そして無意識に額に皺が寄ってしまう「残酷」の表現力に虜になる方も必ず居るはず。
恐らく読み終えた直後の私は数歳老け込んでいた。

世界観が素晴らしすぎてもうミステリ要素どうでもいい、いつまでも浸っていたい。なんて思っていたのだが、後半のズバズバと明かされる真実達に常に食い付いている状態だった。「逸る気持ちに眼球の動きがついていけない現象」に悩まされる。
醍醐味の「犯人」に関しては賛否ありそうだが、私は闇と汚物と色欲に塗れた世界での出来事を前提としたこの着地点に大変感動、感心した。

新装されるという事なので、それを機に沢山の方に読んでいただきたい気持ちと、私が震えたって事は万人受けしないんだろうな...の不安がせめぎ合っておりますが個人的には超絶オススメです。

2019/03/12

たんたんと読み進めた感じです
事件の結末も、なるほどそういうことでしたか
という感じでした
いまいち作品に入り込めなかったかも知れません