わたしたちの体は寄生虫を欲している

ロブダン【著】, 野中香方子【訳】

• 販売会社／発売会社: 飛鳥新社
• 発売年月日: 2013/07/25
• JAN: 9784864102599

商品レビュー

2018/12/24

現代病は、人間が自然から切り離されてしまったがために発病するという仮説に基づいて検証していった本。

・寄生虫がいないから、免疫システムが暴走している。
・盲腸は、コレラなどの伝染病で、腸内細菌が全滅してしまった時に使う、細菌の避難場所である。(だから切除しても特に問題は起きない。けれど、昔は、腸内細菌が無いと少量の食べ物から多くのカロリーを得ることができなかったために、必要だった。)
・現代社会に自然をうまく組み込んでいくためには、何が必要なのか。

人をサルと進化の過程から読み解いているので、面白かった。

ただ、べびぃケアを知っている身としては、各種の現代病は、赤ちゃんの時から、人間の発達を無視して育ってしまったから起きているものだと思う…。
寄生虫がいない地域に多いのは、文明が発達して、アメリカの一部メーカーの提案する子育て方法が定着している地域だからっていう要因も絶対あると思う。
逆に、寄生虫がいる、文明の発達していない地域で見られないのは、サルから発達したの頃からの昔ながらの自然に沿った育児をしているからだと思うんだけど。

2016/06/13

タイトルは寄生虫だが、人間が進化するには捕食者や、寄生虫、細菌などの圧力があるという幅広い話。
虫垂の役割とか、ラクターゼ、視覚が発達した理由、体毛が消えた理由など、面白い話が次から次へととびだしてくる。

2016/05/06

邦題は寄生虫を全面に押していますが、原題の通りヒトの身体が自然環境の中でどのように形作られたのか、機能形成されたのか、自然とどのように共生しているのか、について書かれています。

寄生虫とヒトの関係や現代病・蔓延する疾病についての話は特に面白かったです。ヒトは過去に積み上げたものをすべて捨てて、間違った方向に進みすぎてるなと感じました。進化学について興味が湧いてくる本です。