4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ涙の球団史

村瀬秀信【著】

• 販売会社／発売会社: 双葉社
• 発売年月日: 2013/06/27
• JAN: 9784575305180

商品レビュー

2024/11/16

ポンセ、パチョレックがいた時代からのベイスターズファンで、1998年日本一のときには優勝パレードを見に行ったこともある私。
ベイスターズの日本一を機に本書の存在を知り、読んでみることにしました。
本書の著者は、私などよりも遙か前からのベイスターズファンで、比較するのもおこがましいのですが、ベイスターズ（ホエールズ）ファンの「控えめに勝利を期待する」というメンタリティは綿々と受け継がれてきたものなのだなと感じます。
1998年優勝メンバーの発言が多く掲載されているのも、ちょうどあの頃の熱狂を知る者として嬉しかったです。
他方で、1993年の大量解雇事件についても詳しく書かれております。
当時、好きな選手だった高木豊氏や屋鋪要氏などが放出された時のショックを思い出します。
また、本書を読んで、ベイスターズからホークスにFA移籍した内川氏に対する感じ方が変わりました。

2024/04/10

むっちゃクチャ面白い。
当事者の声をしっかりと集め、当時はいわゆる「叩かれていた」人の功罪を、改めて忖度なく提示する。時々本音の声を漏らして。
著者のスポーツ系著作には外れがない印象なので、最新刊（タイガース関連）も楽しみだ。

2018/02/13

「負けの美学」などプロの世界において無い。どんなに素晴らしいパフォーマンスをしようが勝たねばダメ。ベイスターズにしても例外ではない。それでもなぜ負け続ける球団をファンは応援するのか？本書にはその答えがある。決して美談を散りばめた提灯記事ではなく、圧倒的なリアル。それをリズムの良い文書で伝えてくれた著者。全てが帯コメントにある「でも応援するんだよ！」に繋がる。生粋のヤクルトファンだが、ベイスターズにちょいと心が動き出す。関内駅の右手に見えるYの字を模した巨大な照明灯とスタジアム。その先の風景を見たくなった。