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忘れられた哲学者 土田杏村と文化への問い 中公新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2013/06/24 |
| JAN | 9784121022226 |
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忘れられた哲学者
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商品レビュー
3.7
4件のお客様レビュー
現在ではその名を知るひともすくない土田杏村の思想を紹介している本です。 杏村がとなえた「文化主義」は、大正時代の日本において、桑木厳翼や左右田喜一郎といった哲学者たちによって用いられていました。そこでは、新カント主義の価値哲学を背景としながらも、科学の基礎づけという文脈に収まる...
現在ではその名を知るひともすくない土田杏村の思想を紹介している本です。 杏村がとなえた「文化主義」は、大正時代の日本において、桑木厳翼や左右田喜一郎といった哲学者たちによって用いられていました。そこでは、新カント主義の価値哲学を背景としながらも、科学の基礎づけという文脈に収まるものではなく、価値をめぐる人間的な経験のありかたにせまることをめざす思想として展開されていました。杏村はそうした議論を継承しており、一方ではさまざまなテーマに関心を示して旺盛な執筆活動をおこないました。 しかしその一方で著者は、杏村の思想はジャーナリスティックな評論に尽きるものではなく、「象徴の哲学」を中核とした独自の哲学として理解されなければならないと考えます。「象徴の哲学」は、ライプニッツのモナドロジーや華厳哲学に近しい思想であり、杏村の文化哲学の根底をなすものです。このような構図のもとで、著者は杏村の思想の全体像をえがき出すことを試みています。 左右田は、社会的な「文化価値」と個人的な「創造者価値」を区別することで、多様な芸術のありようを理解するための道を切り開こうとしました。これに対して杏村は、個人的な「創造者価値」という概念は、そもそも価値の理念にそぐわないものだと批判しながらも、少数の価値を体系化する従来の価値哲学の考えかたには反対し、無数の価値のそれぞれが他のあらゆる価値を映し出すという、価値論的モナドロジーと呼ぶことのできるような思想を打ち出すことで、先行する価値哲学の乗り越えを図りました。 新カント主義の隆盛と、日本におけるその受容・展開などの思想史的背景を紹介しつつ、その二つの領域をつなぐような思索を展開した哲学者として、杏村の鮮明な像をえがき出すことに成功しているように思います。
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様々な文化価値の非階層的な等価性、ひとつの文化価値が同時に多の文化価値を内包するという土田杏村の哲学は、現代のネットワーク型社会、クラウド型社会において再評価されるべきものかも知れない。 その点で本書における土田杏村の再発見は実はタイムリーなものだったりするのではなかろうか。 ...
様々な文化価値の非階層的な等価性、ひとつの文化価値が同時に多の文化価値を内包するという土田杏村の哲学は、現代のネットワーク型社会、クラウド型社会において再評価されるべきものかも知れない。 その点で本書における土田杏村の再発見は実はタイムリーなものだったりするのではなかろうか。 わたし自身も含めて学問としての「哲学」の門外漢に取っては一件取っつきにくい書に見えるが、じっくり読んでいけば理解出来ると思う。
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※このレビューにはネタバレを含みます
清水真木『忘れられた哲学者 土田杏村と文化への問い』中公新書、読了。大正時代~昭和前期を駆け抜けた思想家・土田杏村。思想哲学から詩歌に至るまで旺盛な著作活動を展開したにも関わらず、戦後は「忘れられた哲学者」。本書はその土田に光をあて、意義を問い直す初の本格的評伝。 土田の核にあるのは「文化主義」。 当時流行した新カント主義をはじめとするドイツ哲学の腑分けと受容から特色をあぶり出すのは著者ならでは。本書は、主著『象徴の哲学』が読み解く中で、現象学と華厳思想に根をもつ土田の象徴主義を明らかにする。 本書は「忘れられた哲学者」に光を当てる一冊だが、土田のみならず、マールブルク学派やハルトマンは東西を問わず、もはや「流行」はしていない。なぜ思想に流行があり、忘れられた~になるのかを考えさせられる。土田への誤読がその忘却を呼んだように。
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