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その一言が余計です。 日本語の「正しさ」を問う ちくま新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2013/05/09 |
| JAN | 9784480067173 |

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商品レビュー
3.6
14件のお客様レビュー
日本に生まれ、日本に住んでいながら、日本語を正しく使えているか問われれば、中々自信をもって「はい」と言える方はそう居ないのではないかと思う。このレビューにしてもそうだ。頭に浮かんだ言葉(感想みたいな感覚で書いてるからそれで良いと思っている)をただ書き連ねるだけだから、余程、見直し...
日本に生まれ、日本に住んでいながら、日本語を正しく使えているか問われれば、中々自信をもって「はい」と言える方はそう居ないのではないかと思う。このレビューにしてもそうだ。頭に浮かんだ言葉(感想みたいな感覚で書いてるからそれで良いと思っている)をただ書き連ねるだけだから、余程、見直しでもしない限り、間違った日本語のまま掲載しているだろう。 本書はそうした誤った日本語の使用で、会話相手をカチンとさせる様な「余計な一言」に着目した内容となっている。敬語の使い方にせよ、「てにをは」などの助詞の使い方、更には時代と共に変遷する様な表現。厄介なのはそれがまた一般的で標準的な捉え方や言い回しに変わったものなどもあり、改めて自国の言葉である日本語の難しさを感じる一冊だ。 最近はコンビニの店員だけでなく、街中に外国人が溢れており、そうした方々ならまだ、日本語勉強中でより正しい表現を学ぶ機会が多いかもしれない。ただ、聴いている感じでは誤った使い方を多くしているのが現状だ。一方で日本語のプロフェッショナルであるはずの我々日本人でさえ、日常的に誤った日本語を使うものだから、正しく美しいはずの日本語の崩壊に危機感を覚えるのは、筆者と共通の心情だ。本書ではそうした危機感を抱きながらも、ある程度寛容的にそれらに接していかなければならないという立場もとる。来るべきの移民受け入れ(埼玉の一部では中国から来た方、クルド人が多い)に備えて、例え間違っていても「理解しよう」と努める姿勢は今よりも確実に求められるだろう。 とは言え、日常的に聴く日本人同士の会話やレビューを求められる企画書にさえ、誤りが多いと、多少なりともゲンナリする。人のふり見て我がフリ直せとばかりに、チェックする自身の能力を継続的に高めなければならない。未だ未だ私のレベルでは全く不足しているし、周囲に余計な不快感を与えないためにも、こうした書籍を読んでいきたい。 なお、私の知り合いで日本語を間違えるようなレベルではなく、心の中で何処か他人のせいにしたい、自分の不手際を隠したいといった心情からか、真に心の底から余計な一言、不快な言い回しをする人がいる。その度に、人のせいにするなと指摘してきたが、一向に改善しないし、本人はそういった気持ちはないと反論する。であるなら、本当に本書にある様な日本語が不得手であるのだろうか。仕事面(IT技術力)では非常に優秀なだけに、大変惜しい人物なのだが、いつも気になってしまう。日本語の能力だけでなく、人間性や技術力、全てを兼ね揃える人物に出会うのは難しいと理解しながらも、仕事する相手なら、せめて表面に出易い言葉にだけは、十分な人に出会いたい。本書で響く言葉「敬語は言葉の化粧」。この言葉自体が非常に美しく心に響いた。
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p.84 ことばを使う人と受けとる側の間には、常に溝があり、時によっては摩擦を生じるものです。 しかしながら、ことばがなぜ用いられるのかといえば、(言い放つ」ためではなく(互いにわかり合うため」)言い換えれば、ことばはコミュニケーションの手段であるということです。 そのため、「自...
p.84 ことばを使う人と受けとる側の間には、常に溝があり、時によっては摩擦を生じるものです。 しかしながら、ことばがなぜ用いられるのかといえば、(言い放つ」ためではなく(互いにわかり合うため」)言い換えれば、ことばはコミュニケーションの手段であるということです。 そのため、「自分が使うことばだから何でもいいでしょ」という態度では、相手に届けることができません。 かといって、「俺の使わないことばを使うな」とかたくなに拒否するばかりでは、新しい時代の人と話せなくなり取り残されてしまいます。 お互いに尊重する気持ちが大切なのではないでしょうか。 p.118 聞いて、聴いて、相談者自身が答えを見つけたら、それを繰り返してあげる。 それだけでいいのです。 決して、訊いてはいけません。 とはいっても、人は、聞くだけよりも、話したいもの。 だからこそ「余計な一言」が世に跋扈するのです。 黙って耳を傾ける、この傾聴という方法は意外と難しく、特に親としては至難の業です。 p.125 複数の事項を話しことばで伝えるには ・トップダウンで全体像を示し、「箇条言い」をするとよいでしょう。 p.199 世の中はひとつの尺度で正解が得られるほど単純にはできていません。 消費税の税率アップという問題ひとつ取ったとしても、賛成する人には賛成する人の判断基準があり、反対する人はまた独自の考えに基づいて反対をしています。 客観的に見れば見るほど、それぞれに一理あると言うしかなくなっていきます。 また、この客観的に見ることこそが学問の姿勢であり、客観を失えばそれは学問ではなくなるのです。
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- ネタバレ
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まずは、タイトルに惹かれた。 「行けたら、行くけど」「コーヒーでいいです」など、そこにその一言(あるいは一文字)付けなきゃいいのに、という「余計な一言」あるよなー、と。 で、その例がたくさん載っているのかと思ったけど、単なる列挙じゃなく、文法的に、言葉の歴史的に、なぜ、そういう言い方になっているのかを丁寧に分かり易く解説してくれている。 さらには、そうした言い方に対して、どのように注意する、あるいは受けいれる、相互に気持ちよく過ごせるには、どうすればよいかを提案する。実に、ケアが手厚いのだった。 “はじめに”にある本書の目的、 “「余計な一言」に対する双方の言い分を聞いて、調停していくことです。” を、徹頭徹尾、通しているところが素晴らしい。 なぜ、そういう言い方になっているかを理解すれば、受け手の感情だけで発言を捉えずに済む、変に感情をかき乱されなくて済むかもしれない。 たとえば、上記の「コーヒーでいいです」の「で」、満足してないけど、「それで」我慢しておくよ、というふうに捉えがちだけど、 “日本語は、西洋語のようにはっきりと「コーヒーを」と対象を限定して述べるよりも、(まんじゅうを3つほどください、のように)「コーヒで」と脇にづらしたくなる言語なのです。” と日本語のもつ特性から出たものと思えば、そんなものかと思わないでもない。言葉を発する側にも配慮が必要だけど、受け取る側も、“ことば咎め”に終始することなく、広い心、余裕の気持ちで理解に努めよう。 “会話において、受け手がそう聞きたいと思う内容で理解していることはよくあります。話し手だけの責任ではなく会話の当事者みなが協力してコミュニケーションは成り立っています。” そんな、余計な一言の成り立ち、理解の方法のみならず、曖昧な表現になりがちな日本語、あるいは動詞が最後にくる日本語は、最後まで聞かないと意味が通じないという通念に対しても、いやいや、そうでもないですよと、面白い解説もある。 主語の後にすぐ動詞のくる西洋語が、言いたいことがすぐ分かるというのは分かるが、日本語も、語尾を想像させる言葉で意味を察知することが可能という指摘は、じつに面白いし、日本語の豊かさ、奥ゆかしさが分かると言うもの。面白い。 また「ら抜き言葉」「さ付き言葉」を、間違いと断罪せず、それが発生するメカニズムを文法的に解説、さらに何故そこまでメクジラを立てられて言葉狩りが行われるかについても、 “すべての表現について、流行が拡大することで批判が生じ、それに過敏になった人がさらに批判をするというサイクルの中でことば咎めがなされていると言えるのではないでしょうか。” と、要は、みんな気にしすぎ!と注意喚起。言葉狩り、ことば咎めに終始することなく、では、周りが正しい表現を正しく使う例を示すことで、ゆっくり教育していけばよいと指南する。 実に、ゆったり構えた、とても穏やかな気持ちになれる、よい書でした。
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