なぜ日本は改革を実行できないのか 政官の経営力を問う

川本明【著】

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞出版社
• 発売年月日: 2013/04/22
• JAN: 9784532355623

商品レビュー

2018/10/08

政官民の３つの切り口で、改革を実行できない理由とその処方箋について説いている。正直ほとんど引っかかるところがなかった。全くもって面白くなかった。一通り読んでも「なぜ日本は改革を実行できないのか」わからなかった。こういう本が世に出回っていることが日本が改革を実行できない最大の理由のような気もするが…
ちなみに、印象に残った点を強いて言うと、官僚の人事制度を変えるべきという点。

2015/07/06

元経産官僚の著者が、自らの経験ももとに、日本において成長を取り戻す改革がなかなか実行されない要因を、政・官・民それぞれについて分析し、企業再生にヒントを得た解決策も提示している。
市場主義に傾きすぎではないかという点はちょっと気になったが、大きな方向性として、日本経済再生に向けた処方箋はほぼ出尽くしており、あとはそれをいかに実行するかであるという著者の問題意識には同感である。しかし、その具体的な実行戦略は正直、あまりピンとこなかった。特に、「官」についての戦略として、人事評価を中心とした人事システムをカギとして挙げているが、人事評価には評価対象者による適応戦略がつきものであり、また、その効果は評価者しだいということもあるので、あまり特効薬にはなりえないのではないかと思う。ただ、実効性のある改革実行戦略を打ち立てるのは、なかなか難しいと認識しているので、著者の提言は傾聴に値するものだとは思う。

2013/08/21

結局のところ日本で改革がまともに実行されないのは、その実行力が「政」「官」に存在しないことにある。改革の方向性はそれほどブレはなくても、族議員や官僚、業界団体等の既得権益受益者の妨害やサボタージュなどにより阻害されている。それもわかってる。何かを変えようとすれば慣性が働くのは当たり前。それに立ち向かえる精神力と実行力を持つ人材をどう育てるかが鍵ですね。間に合えばいいけれど…。