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母さんがこわれた夏
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 徳間書店 |
発売年月日 | 2013/04/08 |
JAN | 9784198636012 |
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商品レビュー
3.3
5件のお客様レビュー
空想好きで優しいタクシー運転手の父親と、家で英語の先生をしている無口で優しい母親と、10歳の四つ児の子供たちの6人家族。 ある夏、母親が鬱をぶり返し、子供たちはフィンランド旅行に行き…という話。 書いていても思うのだけれど、「大きな筋」があまりない。というのは、鬱というのが「特...
空想好きで優しいタクシー運転手の父親と、家で英語の先生をしている無口で優しい母親と、10歳の四つ児の子供たちの6人家族。 ある夏、母親が鬱をぶり返し、子供たちはフィンランド旅行に行き…という話。 書いていても思うのだけれど、「大きな筋」があまりない。というのは、鬱というのが「特に理由もなく不安に駆られる病」だからなのだろうけれど、子供の成長譚としても、家族愛の物語としても、友情物語としても、そして鬱を乗り越える物語としても、やや中途半端な感じ。 読んでいると面白いし、それぞれのキャラも温かいのだけれど、登場人物やストーリーの量と本の厚さ的にも、「薄め」という印象の本だった。
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ショッキングなタイトルになかなか手が伸びずにいましたが、思い切って読んでみると実に静かな物語でした。 ドイツに住む一家の物語。四つ子のきょうだいと両親。決して裕福ではないけれど幸せな一家。 前半は一家の生活が静かに丁寧に描かれます。四つ子それぞれの個性、空想の旅行の話を語る父さ...
ショッキングなタイトルになかなか手が伸びずにいましたが、思い切って読んでみると実に静かな物語でした。 ドイツに住む一家の物語。四つ子のきょうだいと両親。決して裕福ではないけれど幸せな一家。 前半は一家の生活が静かに丁寧に描かれます。四つ子それぞれの個性、空想の旅行の話を語る父さん、それを見守る母さん。しかし徐々に母さんがひとりになることが多くなり、子どもたちよりも先に寝室へ行ったり、家事が疎かになることも。 夏休み一家初めてのフィンランドへの旅行。そこで四つ子たちはそれぞれ初めての経験を喜ぶが、母さんは益々いつもと様子が変わっていく。 そして母さんの入院。 家族に鬱の病状が現れた時、家族はどうなるのかどうすればいいのか。 鬱になることに理由はなく、鬱が治るために家族にできることは何かもわからない。そんなわからない中でも、子どもたちが母さんのことが大好きであるということは変わらない。 いい子でなかったから母さんが鬱になったのでもなければ、いい子でいれば母さんが治る訳でもない。入院は母さんが母さん自身と向き合う時間を作るため。そんなことが静かに優しく書かれています。 家族に鬱の症状が出ること、これは現実として子どもたちが経験するかもしれないこと。鬱とは何かを知らなければ変に怖がるだけ、そして自分を責めることにも繋がりかねない。鬱が出てくる物語はそんなことを防いでくれる役割もあるでしょう。 しかもただつらく悲しい物語にせず、日々の生活の中での楽しいこともしっかりと描かれています。 鬱をテーマにしながらも鬱を特別視しない。そこに作者の強く温かい目を感じます。
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翻訳が松永美穂さんということで手にした児童書でしたが、主題の重さに驚きました。 母親がうつ病にかかり、娘ゾフィーは戸惑うさまを描いております。 日本でもうつ病はようやく認知されるようになりましたが、まだまだ大人の話。 やはり自分の親がそのような状態に陥ったら子供は戸惑うだろう。 ...
翻訳が松永美穂さんということで手にした児童書でしたが、主題の重さに驚きました。 母親がうつ病にかかり、娘ゾフィーは戸惑うさまを描いております。 日本でもうつ病はようやく認知されるようになりましたが、まだまだ大人の話。 やはり自分の親がそのような状態に陥ったら子供は戸惑うだろう。 そんな子におすすめしたい作品だが、一部誤植があり残念。 わかりやすく深刻になりすぎず、うまい具合にバランスの取れた作品でした。
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