シャッターミー(1)

タヘラマフィ【著】, 金原瑞人, 大谷真弓【訳】

• 販売会社／発売会社: 潮出版社
• 発売年月日: 2013/04/05
• JAN: 9784267019418

商品レビュー

2022/12/04

Booktok で大量にオススメされたので再読。最初に読んでから9年くらい経ってるけど、面白くて一気読み。ディストピアものだけど前回読んだ時より状況が似てる気がする、、、、
2巻も読むつもり

2021/07/04

環境破壊がすすみ、「再建党」が権力を掌握して人々を管理している時代。
主人公のジュリエッタは党の施設に収監されていました。
物語が進むにつれ、彼女が「なぜ」監禁されることになったのか、彼女にどのような「能力」があるのかが明らかになってゆきます。

「人に振れるだけで、相手を殺すことができる（殺してしまう）」という能力により、「怪物」として扱われ両親にも捨てられたジュリエッタですが、施設で出会った青年アダムとの交流を経て少しずつ自分自身を取り戻してゆきます。
党の指導者の一人、ウォーナーが自分の力を自身の支配力強化に利用していることに反発し、逃亡を開始したジュリエッタは、ついに抵抗軍の基地に辿り着きます。そこにはジュリエッタ同様、様々な「能力」をもつ人びとやその協力者が集められていました。

１巻（全３巻）では、ジュリエッタが「戦いの準備」を整えるまでが描かれており、具体的な再建党との対立・戦闘は次巻以降ということになりそうです。
もちろん、逃亡の過程でいくつかの危機を乗り越えて、という場面もありますし、ジュリエッタ自身の精神的な成長（というか落ち着き・安定）も目覚ましく、読んでいて主人公に感情移入しやすい作品ではあるものの、「状況説明」「舞台設定の説明」という印象も少なくありません。
２巻以降でどのような世界が描かれ、ジュリエッタがどのように成長してゆくのかが気になるところです。