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小説フランス革命(10) 粛清の嵐
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2013/03/25 |
JAN | 9784087715033 |
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小説フランス革命(10)
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商品レビュー
3.5
13件のお客様レビュー
ジロンド派が政争に敗れて、ジャコバン派が権力を手にしてゆく。マリーアントワネットもギロチンにかけられるが、そのシーンはあっさりとしている。牢屋に長くとらわれていた王族の最期は、悲劇ではあるけど、今さら歴史の流れの中ではあまり大きな意味はないということか。それよりはジロンド派の中...
ジロンド派が政争に敗れて、ジャコバン派が権力を手にしてゆく。マリーアントワネットもギロチンにかけられるが、そのシーンはあっさりとしている。牢屋に長くとらわれていた王族の最期は、悲劇ではあるけど、今さら歴史の流れの中ではあまり大きな意味はないということか。それよりはジロンド派の中心自分物の一人であるロラン夫人の処刑風景の方が細かに描かれている。 マラの暗殺をきっかけにロベスピエールらによる恐怖政治が始まるが、どちらかというとロベスピエールは祭り上げられたという印象。それは今まで思っていたのとは少し違った。
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エベールの巻。 自由、平等を叫びながら、何か社会主義的な、国家主義、全体主義的な流れ。極端にブレる中ではこれらは一つの流れ、紙一重のよう。
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口を開けば下ネタのエベールに閉口したのと、肝心の恐怖政治宣言のところでひっかかってしまい、読むのに最も時間がかかった第10巻。1793年5月末日から12月15日(共和暦第2年霜月25日)、約半年の間にジロンド派議員20数名にロラン夫人にマリー・アントワネットも処刑されてしまった。...
口を開けば下ネタのエベールに閉口したのと、肝心の恐怖政治宣言のところでひっかかってしまい、読むのに最も時間がかかった第10巻。1793年5月末日から12月15日(共和暦第2年霜月25日)、約半年の間にジロンド派議員20数名にロラン夫人にマリー・アントワネットも処刑されてしまった。新選組よりも多くスターリンよりは少ない(スターリンは桁違い)。いよいよロベスピエールが権力を掌握…したはずなのだが10冊も読みながらいまだに彼がよくわからない。周囲の人を描くことで浮き彫りにする作戦なのかと思ったりもしたけど全然実像が見えてこない。前に出てきたかと思うとまた人の後ろに隠れてしまう。ミラボー、タレイラン、デムーラン、マラ、ダントン、ルイ16世、ロラン夫人、そして嫌いだけどエベール。彼らには中身を感じるのに、ロベスピエールだけどうしても人間としての実在感がわいてこない。 サン=キュロットら民衆を率いるエベールが前巻に続いて大活躍だが、この巻のもう一人の主役はサン・ジュストだ。ロベスピエールの姿が見えにくいのはサン・ジュストが彼を隠すから。でも隠しているサン・ジュストもリアリティが薄い。彼の考えや話すことが人間の欲とか幸せに基づいてないからかもしれない。彼の演説は私には響かない。 サン・ジュストとルバが前線に行っていたのは知らなかった。若い2人が地方都市でパキパキ働く様は狂乱のパリで口を動かしてるよりもよっぽど生産的だ、まぁ処刑される人が増える事を生産的というのはどうかと思うけど。現場感が大事だと痛感した。 最も心を打たれたのはロラン夫人の処刑の場面。私は彼女が現実を見なかった馬鹿な女とは思わない。夢を見て野心を抱いて何が悪いのか。生き残ろうとした彼女の努力は男たちの建前主義につぶされてしまった。それでもギロチンにかけられる最後の最後まで希望を捨てなかったロラン夫人は美しいと思う。そしてその数日後に自殺した夫のロランも切ないと思う。 エベールは無政府主義まで行ってしまったのではないかと思う。脱キリスト教運動の流れで理性の祭典が行われ、自由の女神の誕生につながると思われるエピソードは大変興味深かった。しかしエベールが理性って(爆笑)。
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