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皆川博子コレクション(1) ライダーは闇に消えた
定価 ¥3,080
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 出版芸術社 |
発売年月日 | 2013/03/11 |
JAN | 9784882934400 |
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皆川博子コレクション(1)
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商品レビュー
4.3
11件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
モーターバイクのメカニズムをここまで学ばれたとは、というのがまず驚きで、その知悉ぶりを大いに活かしたトリックを意欲的かつ的確に織り込んでいるから、例えその行為が成功する蓋然性が低かろうとも、この時代特有のおおらかな背景も含め、充分リアリティのあるミステリーとして楽しむことができる。 個人的には、メッサーシュミットまで犠牲にするか…というのが、2つ目の驚きポイント。 特にこの頃に書かれた作品によく見られる傾向かもしれないが、氏のミステリーはラストシーンにこれまた昭和テイスト溢れる豊かな情緒がある。 そして、"普通"の仮面を付けて日常生活を送る人間の内に潜む屈折と闇を抉り出し、白日の下に晒す技術はピカイチ。 一瞬にして平凡が反転し狂気に変貌する様は、読者にとってまさしく恐怖ですらある。 「寺が地獄だから、俗世の俺に救いを求めた」
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まず木原未沙紀女史の装画の美しさに魅了される。 果たして中身も、美しくも恐ろしい伏魔殿、めくるめく皆川博子ワールド。 表題作「ライダーは闇に消えた」張り巡らされたエゴとエゴの蜘蛛の糸は、若気の至りでは済まされない。絡め取られたのは誰だったのか。 「地獄の猟犬」この・・・絶妙にテツ...
まず木原未沙紀女史の装画の美しさに魅了される。 果たして中身も、美しくも恐ろしい伏魔殿、めくるめく皆川博子ワールド。 表題作「ライダーは闇に消えた」張り巡らされたエゴとエゴの蜘蛛の糸は、若気の至りでは済まされない。絡め取られたのは誰だったのか。 「地獄の猟犬」この・・・絶妙にテツとバードが同性愛におわせてるのが・・・皆川先生の筆の妙だよなあ・・・。だからこそヒロインが不毛で・・・地獄だ・・・。 「私のいとしい鷹」かなしくも孤独な美しい男を取り合う二人の女ってのは皆川文学ではこの頃からあったテーマだったんだな・・・。 「夜の深い淵」出た!!皆川文学定番の憎み合う姉弟だ!! 「孤独より生まれ」ただの不倫ものをこのミステリにまで落とし込むのが皆川節だよなあ・・・。 「ラプラスの悪魔」好きな女が中で燃えてるかもしれない火事場で自慰に耽る男って構図が強すぎて震えた。でもそういうの、皆川先生好きよね・・・。 「ガラスの柩」血が繋がろうが繋がるまいが、女達の憎しみは連鎖し続ける。 「火の宴」険悪不仲な夫婦の板挟みになる下男の発露。まあ当然のように地獄ですよね。 「花婚式」収録作で一番好きかも分からん。この世の残酷のミルフィーユみたいで。 「湖畔」皆川先生お得意の男女の性差による温度差もの。 「サッフォの髪は火と燃えて」これもかなり好きだ・・・。皆川先生ファンとしては、上鶴さんの歌集読みたすぎでしょ・・・。先生作品の芸術家気質の女性は、いつもどこか闇を抱えてる。 「蛙」幼気な子どもにちょっかい出す悪漢も・・・先生が書くと一風変わった感じになるんだよな・・・何故だ・・・。 「ハイウェイ」皆川先生の手に掛かれば陳腐な昼ドラ展開もこうも狂い女の情念を迸らせた掌編と化す。 「仲間」これをラストに持ってくるのに日下三蔵氏編集の妙を感じる・・・。
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<収録作品> ライダーは闇に消えた 地獄の猟犬 私のいとしい鷹 夜の深い淵 孤独より生まれ ラプラスの悪魔 ガラスの柩 火の宴 花婚式 湖畔 サッフォの髪は火と燃えて 蛙 ハイウェイ 仲間 著者後記 編者解説
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