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湯浅泰雄全集(補巻) 晩年の思索と補遺
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ビイングネットプレス |
発売年月日 | 2013/01/01 |
JAN | 9784904117774 |
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湯浅泰雄全集(補巻)
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著者の最晩年の著作である『哲学の誕生―男性性と女性性の心理学』(2004年、人文書院)のほか、11編の論考を収録しています。 『哲学の誕生』について本巻の「解題」で、「著者は、ハイデッガーに触発されて、古代ギリシアから初期キリスト教に至るヨーロッパの文化史を扱っている」と説明さ...
著者の最晩年の著作である『哲学の誕生―男性性と女性性の心理学』(2004年、人文書院)のほか、11編の論考を収録しています。 『哲学の誕生』について本巻の「解題」で、「著者は、ハイデッガーに触発されて、古代ギリシアから初期キリスト教に至るヨーロッパの文化史を扱っている」と説明されています。ただしハイデガーが、古代ギリシアにおける「哲学」の誕生以前の「存在の思索」へと沈潜していったのに対して、著者はユング心理学の示唆を受けつつ思想史的および社会心理学的な立場から「哲学」という営みが成立するにいたる道筋を解き明かそうとしています。 著者は、ソクラテスの「無知の知」についてあらためて考察をおこない、それが意味しているのは学問的知識の一種ではなく、意識の根底における深い働きの自覚であったと主張します。さらに、こうした営みがアリストテレスのもとでテオリアに依拠する形而上学となり、永遠に不変なアルケーを探求する「哲学」になったと論じています。 また著者は、ペロポネソス戦争によってアテナイの精神が内部崩壊にいたっており、そうした時代にあってソクラテスは、ロゴスによって民衆を支配するソフィストたちに抗い、ロゴスを通じて人格の卓越性を形成する道をさがし求めたと主張しています。 さらに著者は初期のキリスト教がヨーロッパに定着していった経緯に触れ、イエスを父であり神との関係で考えることは、身体性を無視することになるという主張を展開しています。そのうえで、グノーシス主義や教父哲学、新プラトン主義に目を向けて、善と美の支配するイデア界と、悪の源泉としての物質界の双方がともにそこに由来する深層意識について研究をおこなう必要があると論じています。
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