捨てる力 PHP文庫

羽生善治【著】

• 販売会社／発売会社: PHP研究所
• 発売年月日: 2013/02/06
• JAN: 9784569679532

商品レビュー

2024/06/20

ブクログフォロワーさんの本棚の中で見つけて、タイトルに惹かれて読んでみた。

棋士の世界が藤井聡太さん一色に塗り替えられて久しいが、自分の世代的にはやはり羽生善治さんが絶対的なヒーローなので、羽生さんが自らの言葉で何をどう語るのか、興味深く拝読した。

どんな世界であっても、その道を極めた人の言葉には説得力があるなあ、と思う。ただの〇〇バカとは違う。

再編集ものなので、作りはやや雑な印象だし、空白が多い構成は、活字中毒に気味の者には少々フラストレーションが溜まるが、さっと読める、と思えば悪くはないのか。。

P58
新しい戦型は
実戦で試して一度負けないと
マスターできない

P111
毎回石橋を叩いていたら
勢いも流れも絶対つかめない

勝負におけるリスクについて。「画期的なイノベーションとか、今までなかったようなアイデアというのは、やはりハイリスクなんです。だから、あまりリスクの管理がうまくなりすぎるとか、かしこくなりすぎちゃうのも、ちょっと考えるものかな」

2024/04/17

常に「美しい将棋」を志に棋士人生を歩まれる羽生先生。美しいとは無駄がなく、それが最終的正しさにも繋がる。その哲学が生き続ける限り、AIにはなし得ない人間らしい将棋に行き着き、ひいては生き方にも通じると気付かされた。

2024/02/18

何かを筋道立てて説明しているわけではなく散文的に書かれているので、少し散らかっている感じはするが、やっぱり一流は一流に通じているのだなと感じた。

他業種であるトップトレーダーや投資家、経営者やトップゲーマーなどの方々との共通点が見て取れた。

さっくり読めるので身に付きにくいが読んだ価値は大いにあった。