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日本の地下水が危ない 幻冬舎新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2013/01/30 |
JAN | 9784344982956 |
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日本の地下水が危ない
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商品レビュー
4.2
5件のお客様レビュー
水が無くなるということは考えたことがなかった。今のままでは、地下水も枯渇してしまう。取水を一定程度制限し、涵養しなければならない。それも、地域の実情に合ったかたちで、異なる利害を調整しながら。水を守ることがいかに大切で難しいか、分かりやすい文章で、とてもよく理解できた。好著。
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外国資本による、日本の地下水の買い占めの話で始まったので、てっきりそういう内容の本だと思っていました。 が、読み進めると、「そもそも地下水とは何ぞや」といったとても基本的なことから、今後の地下水の保全のための提案まで、地下水全般を扱ったとてもいい本でした。 正直言って、これ...
外国資本による、日本の地下水の買い占めの話で始まったので、てっきりそういう内容の本だと思っていました。 が、読み進めると、「そもそも地下水とは何ぞや」といったとても基本的なことから、今後の地下水の保全のための提案まで、地下水全般を扱ったとてもいい本でした。 正直言って、これまで地下水についてちゃんと考えたことがなかったので、地下水について知る、とてもいいきっかけになりました。 日本の国土の特徴や風土にも触れられていて、内容の濃い本だと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
チェック項目17箇所。驚くべきことに、日本には地下水に関する法律がない、数年前から法案が準備されてはいるが、各省庁からの異論、企業の反発などで遅れている。「水どころ」として知られる熊本市周辺地域の地下水位(2010年)は、20年前と比べて約5メートル下がった、使用料が75%に減ったにもかかわらず、である、熊本県の担当者は、「毎日使っている水がゆっくりと減りはじめ、何の手も打たなければ、将来的には枯渇してしまうことがわかった」と、深刻な表情を浮かべる。本書では、水源地をめぐるさまざまな動きをレポートしていく、海外では水源地の争奪戦が起きているが、その背景には水不足がある。森林を取得した場合、保安林等の法的規制がかかっていなければ、所有者は比較的自由に開発ができる、木を伐採してもよいし、温泉を掘っても地下水を汲み上げてもいい、と考えられている、つまり、土地を買う=水を買う。たとえば、コカ・コーラ社がインドのケーララ州で、水をペットボトルに詰める工場を稼働させたが、その取水量は1000~1500トンと大規模で、地元は日常的に水不足に陥るようになった、住民は「工場の進出で地下水が枯渇し、水質も悪化した」と抗議したが、コカ・コーラ社は「工場で使う地下水は、村の井戸と水脈が違う。訴えは事実無根」と主張した。中国や香港では土地の所有が認められていないため、将来の有事に備えて海外不動産に分散投資する、現在、日本の林地価格は、1ヘクタール50万円程度と非常に安く、利用目的によっては「お買い得な物件」なのである。日本の軟水では味の差異化はむずかしい、そうした状況ではブランド力のある水が売れる、今後、新規ブランドの立ち上げは相当に難易度が高いと言える。明治時代には炭酸水が国民的なブームとなった、当時、大流行したコレラの予防にガス入りの水が効くと考えられていたのだ、きっとメーカーがコレラ予防に効くと宣伝したのだろう、いまなら薬事法違反である。外国資本が日本の水をねらうなら、日本のペットボトル水メーカーや宅配水業者を買収すればいいのである、水源地を取得しても良質で豊富な地下水脈に当たるとは限らない、ならばすでに良質で豊富な水の利用権をもっている企業を買いとったほうが手っ取り早い。水は生活の基本インフラなので安いほうがいい、水が不足してくると、水を遠方から取り寄せなくてはならない、汚れた水をきれいにしなくてはならない、そうなるとコストが発生し、水の価格は上がる、水不足のなかで、高い水でも売れるようになる。民法207条の「土地の所有権は、法令の制限内において、その土地の上下に及ぶ」という規定が適用されている、つまり、法的には土地の所有者に、その地下に賦存する地下水の利用権があると解釈されている。外国人が土地を所有できる国はアジアでは珍しい、共産圏である中国、ベトナムなどは外国人の土地所有を認めていないし、韓国、インド、シンガポールなどでは土地の所有は可能だが、いずれも条件つきとなる、でも、日本では自由に所有できる。「ごはん1杯分のコメを育てると1500リットルの水を涵養できる」。コメを食べなくなったしわ寄せは農家を直撃する、農家はコメづくりをやめ、田んぼは減っていく、それが日本の地下水を減らすことにつながる。
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